VR熟練者にG1の実力をチェックしてもらった
激レアスーツケースプレゼント!VR ReadyなスリムPC「Predator G1」で遊んでみた
2016年09月12日 11時00分更新
持ち運べるサイズでも余裕のVR Ready~Predator G1レビュー
文●林佑樹
スリムタワーサイズのPredator G1。幅約11センチ×奥行き約42センチ×高さ約35センチ、約8.5kgとゲーミングPCとしては小型な部類に入る。横幅が11cmでありつつ、GeForce GTX 1070を搭載している点がとくに頼もしい。外観は写真を見てもわかるように、Predatorシリーズをしっかりと踏襲しており、履帯のようなデザインに加えて、正面のLEDのカラーは専用アプリケーションPredatorSenseから変更可能で、カスタム性も備えている。
重量とサイズで見ると、設置のしやすさだけでなく、運搬にも条件付きだが耐えるレベル。スーツケースに押し込むことも可能でLANパーティーだけでなく、VR用のPCとしてもポイントが高い。設置問題でいうと、HTC Viveのように一定のスペースを必要とする場合、フルタワーのPCが邪魔になる可能性もあるため、その点でもPredator G1のコンパクトさは武器になる。
ユニークな機能としては、上部両サイドに用意された伸縮式のヘッドセットフックがある。これは堅牢性も考慮された作りで、ヘッドセットを引っかけておくだけでなく、簡易的なケーブルオーガナイザーとしても使用できるため、ヘッドフォンやマウス、コントローラー、VR HMDのケーブルの取り回しにもいい。ケーブルなどが邪魔になるとプレイに集中できないため、地味ながら重要な機能だ。
さて。横幅約11cmの中にどうやってGeForce GTX 1070が入っているのか。答えはライザーカードと電源をACアダプターに変更したことでスペースを確保している。ケース内の空きは、メモリスロット×2、2.5インチシャドウベイ×1になっており、その部分については比較的楽に増設が行なえる作りだ。また意外というか、どこにそんなスペースがあるのかレベルで、光学ドライブも本体正面に用意されており、Acerのやる気の詰まりっぷりがよく反映されているPCともいえる。
マザーボード上にゲーム用LANコントローラーの「Killer E2400」を確認。Predator G1は、低遅延で高レスポンスのネットワーク機能「Killer LAN」を、有線だけでなく無線LANでも利用可能な「Killer DoubleShot Pro」を採用している。
ゲーミングPCだけにサウンド面もぬかりがない。オンボードのサウンドチップ「Creative Sound Blaster X-Fi MB5」を搭載し、ゲームジャンルに合わせたイコライジングや、銃声音や足音を聞き取りやすくする“Scout Mode”など、音声カスタマイズの幅も広い。
なお、ゲーム実況だけでなく、動画を処理して共有サービスにアップロードもしたいと考えているのであれば、導入に合わせてメモリーの増設も検討しよう。Predator G1には、最初からメモリースロットが合計で4基あり、そのうち2基が空きスロットなっている。対応するDDR4メモリー8GBモジュール×2、もしくは16GBモジュール×2を追加することで、動画制作もやりやすくなる。
この先しばらく戦えるゲーミング性能
今回チェックしたPredator G1の主なスペックは、CPUがCore i7-6700に、GPUがGeForce GTX 1070。メモリーが16GBで、ストレージはSSD 256GBとHDD 1TBだ。スペックシートだけで見ると、十分にゲームに耐えるものだ。またVR Readyのロゴも取得しており、これからのゲーミングシーンを良く意識した構成ともいえる。
では、ベンチマークを見ていこう。使用したベンチマークアプリケーションは「3DMARK」、「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」、「SteamVR Performance Test」、「CrystalDiskMark 5.1.2」だ。
まず「3DMARK」から見ていくと、大半のゲームで指標になる“Sky Diver”が32263と良好な結果で、フレームレート優先的な設定にしなくても、最高設定で遊べそうだ。次にFire Strike系のテストは総じてスコアは高いものとなったことから、ヘヴィなタイトルであっても設定をほとんど気にせず済むだろう。Time SpyについてはDirectX 12世代のベンチマークで、対応ゲームタイトル数はまだ少なめだが、これも十分なスコアだ。
「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」の結果を見てみると、最高設定で問題なく遊べる。厳密にはDirectX 9の場合のみだが、高品質(デスクトップPC)の場合は、DirectX 9/DirectX 11ともに余裕のスコアーを叩きだしている。またファイナルファンタジーXIVは、21:9比率の液晶ディスプレー環境でよりゲーム内の情報を管理しやすくなるため、34インチの21:9ディスプレー「Predator X34」でも計測してみた。解像度3440×1440ドットとフルHDよりも負荷率が高いため、高品質(デスクトップPC)なら快適プレイが可能で、スコアーは7000超え。良好な結果だといえるだろう。
「SteamVR Performance Test」の結果はというと、文句ナシにVR Readyになった。平均忠実度は10.9(非常に高い)で、90fps以下のフレーム0%、CPUバウンドフレーム0%と、VRをエンジョイする前提で選ぶのであれば、余裕をもった性能だ。良好な結果すぎて書くことがないほど。
動作音については、連続でベンチマークを回していても、高いファンの駆動音はなく、電源ユニットを搭載しないこともあり、低めの駆動音がするだけだった。スピーカーからBGMやSEを出した場合には、この動画はほぼかき消されたため、プレイの妨げになることはないだろう。
長時間プレイを想定して、「ファンタシースターオンライン 2(PSO2)」を6時間ほど遊んでみた限りでは、動作音に変化ナシ。排熱性能も良好と見ていいだろう。なおPSO2テスト時のゲーム設定は、解像度3440×1440ドット/仮想フルスクリーン、設定6(現在の最高設定)、フレームレート上限60fps。
ベンチマーク中のACアダプターはというと、ファンレスなのでやはり温度は高くなっていたが、ホルダーのおかげである程度は冷却されており、持てないほど熱くなるわけではなかった。風通しのいいところに設置しておくことを意識する程度でいいだろう。
初見の印象を良い意味で裏切ってくれた製品
スペックから、スリム型でパフォーマンスを維持できるのかと疑ってしまったのだが、結果としては上記のようにド安定なゲーミングPCだった。Predator G1のスペックなら当分ゲーム性能で困ることはないし、メモリーやストレージの換装も行なえるため、長くつきあえるゲーミングPCといえるだろう。
また、VR中心に楽しんでいきたいと考えた場合は、スペック的にもスペース的にも余力のあるVR環境をつくり出せる部分がやはり魅力だ。巨大なケースはイヤだが、ゲーミング性能には妥協したくない。そんなゲーマーにPredator G1はとてもオススメできる。
Acer「Predator G1(AG1710-N76G/G)」の主なスペック | |
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CPU | Core i7-6700(3.4GHz/最大4GHz) |
GPU | GeForce GTX 1070 |
メモリー | DDR4-2133MHz SDRAM 8GB×2 |
ストレージ | SSD 256GB(M.2)、HDD 1TB(7200回転) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
ネットワーク | 有線LAN:1000Base-T/100Base-TX/10Base-T、IEEE802.11a/b/g/n/ac |
インターフェース | USB3.0×5(フロント1、背面4)、USB Type-C、HDMI、DVI、DisplayPort×3、SDカードリーダーなど |
電源 | 230W ACアダプター×2 |
サイズ | 約115(W)×422(D)×355(H)mm |
重量 | 約8.5Kg |
OS | Windows 10 Home |
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