新しいOS「Fuchsia」の目的は?
まったくモダンなスマホ/PC用OSを実現するつもり?
同時期にGoogleが新しいOSを開発中という憶測が出た。発信源は、Android情報サイトAndroid Policeの8月12日付の記事で、「Fuchsia」(赤紫、紫の強いピンク色の”フクシャ”)という新OSを開発していると報じた。Android Policeは、GoogleがGitHubにFuchsiaのプロジェクトページを設けてることのを発見。ここから分析したものだ。
GitHubのFuchsiaページには、説明文として「Pink+Purple==Fuchsia(a new Operating System)」と記述してあり、カーネル「magenta」をはじめとしたコンポーネントが並んでいる。
Android Policeはなかでも、magenta(マゼンタ)が、Chrome OSやAndroidとは異なり、Linuxカーネルをベースとしていない点を指摘する。magentaは「高速なプロセッサを持つモダンなフォン、モダンなコンピューターをターゲットとしている」とドキュメントの説明にある。ハードウェアとしては、32/64bitのARM、64bitのIntelベースのPCをサポートしているとのことだ。
GoogleがChromeOSとAndroidをどのように展開するのか、別々に進めるのか、マージさせるのかは、以前から注目されてきた。特に、Androidを主導してきたAndy Rubin氏が2013年にAndroid開発から離れ、現在GoogleのCEOを務めるSundar Pichai氏が統括するようになってからは、マージの予想があった。
Googleは実験的なプロジェクトを多数抱えており、Fuchsiaもその一つかもしれない。Android Policeは、「Chrome OSとAndroidをFochsiaに置き換えるのでは?」としながらも、スマートホームなどの分野に向けたものかもしれないとも予想している。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
この連載の記事
-
第342回
スマホ
AR/VRの長すぎる黎明期 「Apple Vision Pro」登場から6ヵ月、2024年Q1は市場はマイナス成長 -
第341回
スマホ
世界で広がる学校でスマホを禁止する動き スマホを使わない時間を子供が持つことに意味がある? -
第340回
スマホ
対米関係悪化後も米国のトップ大学や研究機関に支援を続けるファーウェイの巧みな戦略 -
第339回
スマホ
ビールのハイネケンが“退屈”な折りたたみケータイを提供 Z世代のレトロブームでケータイが人気になる!? -
第338回
スマホ
ファーウェイはクラウドとスマホが好調で大幅利益増と中国国内で復活の状況 -
第337回
スマホ
米司法省、アップルを独禁法違反の疑いで提訴 その中身を整理する -
第336回
スマホ
Nokiaブランドのスマホは今後も出される! バービーとのコラボケータイ、モジュール型などに拡大するHMD -
第335回
スマホ
ファーウェイスマホが中国で好調、次期HarmonyOSではAndroid互換がなくなる!? -
第334回
スマホ
Nokiaのスマホはどうなる!? HMD Globalが自社ブランドのスマホを展開か -
第333回
スマホ
アップルがApp Storeで外部決済サービスを利用可能に ただし手数料は27% -
第332回
スマホ
米国で特許侵害クロ判定で一時は米国で販売停止のApple Watch、修正は認められるか? - この連載の一覧へ