BlackBerryは7月26日、最新のAndroidスマートフォン「DTEK50 by BlackBerry」を発表した。差別化を図るのが難しいAndroidスマートフォン市場において、同社の特徴であるセキュリティー機能を前面に出す戦略で、「最も安全なAndroidスマートフォン」をうたっている。
5.2型フルHD液晶、Snapdragon 617などミドルハイな性能
ハードはALCATEL「IDOL 4」がほぼそのまま!?
DTEK50は、2015年秋に発表した「BlackBerry Priv」に続く2機種目のAndroidベースのスマートフォンとなる。”Hamburg””Neon”という開発コードで、ネット上では情報が流れていたものだ。
ハードウェアは中国TCLの「ALCATEL IDOL 4」とほぼ同じで、Privがハイエンドだったのに対し、ミッドレンジのスペックとなった。実は少し前から、TCLがBlackBerry向けに製造することが噂されていた。
OSにはAndroid 6.0を採用し、ディスプレーは5.2型フルHD。CPUには8コアの1.5GHz Snapdragon 617を搭載し、3GBメモリー、16GBストレージで、microSDカードの追加にも対応している。さらに13メガピクセルのデュアルLEDフラッシュ付きカメラを持ち、フロントにも8メガピクセルのカメラを用意する。バッテリー容量は2610mAh。
最大の特徴はBlackBerryらしくセキュリティー面で、位置情報、写真、テキストなどのデータのプライバシー保護ができるという「DTEK by BlackBerry for Android」を持つ。
OSとアプリを自動的にモニタリングし、所有者が知らない間にテキストメッセージが送信されたり、写真や動画をとられたり、マイクがオンになっていたり、連絡帳や位置情報にアクセスされるなど、プライバシーへのリスクを検出するとそれを通知する。デバイスのセキュリティー状態を一目で把握できる画面も用意する。
このほかにも、マルウェア保護、データ漏えい、傍受やハッキングなどの試みを保護するため、データの暗号化、全てのパスワードを安全に保存できる「Password Keeper」などの機能も備える。
また、BlackBerryのもう一つの特徴となるQWERTYキーボードをソフトウェアベースにした「BlackBerry Intelligent Keyboard」を用意している。テキストフィールドをタップするとキーボードが自動的に表示され、入力履歴を学習して、最適と思われるものを提案する。よく利用するアプリやタスクに1ボタンプッシュでアクセスする「Conveience Key」を側面に配置した。すべてのメッセージを一箇所に集める「BlackBerry Hub」もある。
法人向けの機能としては、モバイルデバイス管理、モバイルアプリ管理、セキュリティなど包括的なエンタープライズモバイルソリューション「BlackBerry Enterprise Mobility Management(EMM)」を提供する。このほか、Googleが提供する「Android for Work」「Google Play for Work」により企業の環境との統合や、企業のITが管理できるアプリストアの提供が可能という。
まずは、アメリカ、カナダ、イギリス、フランスなど一部市場で予約受付を開始。米国での直販価格は299ドルだ。
「DTEK50 by BlackBerry」の主なスペック | |
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メーカー | BlackBerry |
ディスプレー | 5.2型 |
画面解像度 | 1080×1920ドット |
サイズ | 72.5×147×7.4mm |
重量 | 135g |
CPU | Snapdragon 617 1.5GHz+1.2GHz(オクタコア) |
内蔵メモリー | 3GB |
内蔵ストレージ | 16GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大2TB) |
OS | Android 6.0 |
対応ネットワーク | FD-LTE:バンド1/2/3/4/5/7/12/20/29/30 W-CDMA:バンド1/2/4/5/8 4バンドGSM |
無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
カメラ画素数 | リア:13メガ(F値2.0) /イン:8メガ(F値2.2) |
バッテリー容量 | 2610mAh |
SIM形状 | nanoSIM |