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指紋認証決済サービスを新たに導入

レノボ海の家、今年も由比ヶ浜に。自治体との協力深める

2016年07月19日 20時30分更新

文● 小山安博

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Lenovo House at Quick Silverの外観

3年目のレノボの海の家
今年は決済サービス導入

レノボ・ジャパンの留目真伸社長

 レノボ・ジャパン7月1日から神奈川県・由比ガ浜海水浴場にオープンした海の家「Lenovo House at Quick Silver」が報道関係者向けに公開され、「ITの力で由比ガ浜にWOW!な体験を」をコンセプトとした新たな形態の海の家が紹介された。同社の留目真伸社長は、「地域との共創として新たなプロジェクトにも発展した」と話し、海の家としての機能だけでなく、鎌倉の地域活性化にも繋げていきたい考えだ。

 レノボの海の家が由比ガ浜海水浴場に登場して、今年で3年目。もともと「ITで若い人たちにもっと楽しく過ごしてもらいたい、夏の海を思い切り楽しんでもらいたいと始めた」(留目社長)レノボ・ハウスでは、同社のタブレットなどを使ってITの機能を生かした海の家として提供されてきた。

地域の代表として、鎌倉市観光協会会長の井手太一氏(左)と神奈川県海水浴場組合連合会会長の小西美恵子氏も登場し、レノボ・ハウスとの共創に期待を示す

1日店長としてタレントのおのののかさんも登壇。レノボ・ハウスの新しい取り組みについて興味津々の様子だった

レノボ・ハウスのドリンクコーナー(左)とフードコーナー

 3年目となり、地元との交流も増えたことで、共同で地域活性化事業に取り組む「共創」の取り組みがスタートしたという。それがオリジナルアプリ「JOYin!」を使った鎌倉の観光情報の提供で、利用者がレノボのタブレットを使って鎌倉の観光地の情報を調べ、海水浴だけでなく、地域の観光へと繋げることを狙う。

 ITの活用では、指紋認証による決済サービスを提供するリキッドの「Liquid Pay」を導入。いったん指紋と携帯電話番号を登録すれば、レノボ・ハウスでの飲食の支払いなどで現金を持たずに支払いができるようになる。Liquid Payは、長崎ハウステンボス、神奈川県・湯河原温泉エリア、東京・池袋のサンシャインシティプリンスホテルなどが参加する「プロジェクト池袋」といった活用例に加え、同社の指紋認証技術がイオン銀行に採用されるなど、利用可能エリアを拡大している。

 指紋情報は、リキッドの画像認識技術によって特徴点を抽出し、そのデータだけをサーバーに登録するため、情報が漏えいしても指紋に復元はできず、今回は携帯番号以外の紐付けも行っていないという。

Liquid Payを使った指紋によるキャッシュレス決済に対応。指紋リーダーは精度を出すためにこのサイズのものが必要だという

Liquid Payの支払い方法(おのののかさんは店員役)。注文を受けたらタブレットで料金を打ち込む

指紋認証が促される

客が指紋リーダーに指を置く。誤認識を防ぐために、2本の指を登録して、その2つの指紋で認証を行う

読み取りは一瞬で行われ、おのののかさんも驚くほど

久しぶりというビールの受け渡しをするおのののかさん

 由比ガ浜海水浴場では、レノボ・ハウス以外にも2つの海の家でLiquid Payの支払いに対応しており、一度指紋と携帯電話を登録すれば、レノボ・ハウスを含めて対応するエリアでのキャッシュレス・デバイスレスの支払いが可能になる。

 レノボ・ハウスでは、Liquid Payで支払いをすると、後日携帯番号宛にSMSで請求書が届き、コンビニエンスストアで支払いをする、というもの。ハウステンボスなどでは入場時に現金をチャージして、その枠内であれば園内で指紋を使った支払いができるが、レノボ・ハウスでは、地元民が食事だけに手ぶらで来るといったこともあるため、財布を持たずに来ても利用できるように後払い方式を採用したという(1万円まで)。

ちなみに支払いは、Liquid Pay、現金に加えておサイフケータイを含めた非接触ICカードも利用できる

 7月1日のオープンから2週間あまりで、100人程度がLiquid Payを利用しているそうで、特にリピーターの利用が多いという。ほかの海の家では、昨年が1人あたり平均2000円程度の利用料金だったが、現時点では平均で3000円程度の利用となっており、Liquid Payによって利用率も向上している。

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