ブリジストンサイクルが9月下旬から販売を開始する電動アシスト自転車「bikke GRI(ビッケグリ)」は前輪24インチ、後輪20インチと前後異径のタイヤサイズを採用するのが最大の特徴。前輪を電動アシスト+後輪をペダルで駆動させる“デュアルドライブ”の採用により、ふらつきにくく安定した走行が可能。
前輪に24インチ径を採用する理由は直進安定性と段差の走破性を高めるためで、後輪に20インチ径にしたのはリアチャイルドシートの高さを抑えて子どもの乗せ下ろしをラクにするため。シャープな印象のスタッガードフレームは、女性だけでなく男性にも似合うルックスだ。変速はシマノ製の内装3段変速で、アシスト強度は3段階で変えられる。
駆動部にはカーボンベルトを採用しており、チェーンのような定期的な注油も不要。フロントブレーキは引きが軽く強力な独自のセンタープル式「スマートコントロールブレーキ」を搭載。さらに後輪ブレーキをかけると前輪モーターにブレーキアシストがかかるため、下り坂で安全に減速できる。減速時の回生充電にも対応する。カラバリは全5色で、価格は14万4504円。
チャイルドシートに子どもを乗せることを想定し、両足がぴったりと地面に着く高さにサドル高を調整して「bikke GRI(ビッケグリ)」に試乗した。以前のモデルでは漕ぎ出す際の効きがやや唐突だった前輪アシストだが、制御が進化したためか「前に引っ張られる」と感じることもなくアシストは自然。スマートコントロールブレーキのストッピングパワーは高く、濡れた路面でも先述のブレーキアシストも含めてスムーズかつ短距離で停車できた。
足付き性を確保するためサドルを下げるとペダリング効率は落ちるものの、そこは電動アシストでカバー。1速+パワーモードではガクンとヒザが下がるほど強力なアシストが得られるため、子ども+満載の荷物での上り坂でも不満を感じることはないだろう。特に低速走行時は、前輪アシスト+後輪駆動による安定性の高さが光る。そのぶん小回りは苦手で、ハンドルも軽く切れるため細い路地を走行する際はやや気を使う。
ベルトドライブは漕ぎ出しの際にクランクを逆回転させると独特の重さを感じるが、ペダリングは軽く静か。定期的な注油が不要で、油で靴やズボンが汚れないのも魅力のひとつだ。
「bikke GRI」の主なスペック | |
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メーカー | ブリジストンサイクル |
車輪 | 前輪24インチ 後輪20インチ |
全長 | 1790mm |
全幅 | 580mm |
サドル最低地上高 | 725mm |
重量 | 32.1kg |
電動アシスト | ブラシレスDC式 4モードアシスト パワー、オート、エコ、アシストオフ |
バッテリー | 291Wh (36V×8.1Ah) |
航続距離 | 74km(エコ)、54km(オート)、37km(パワー) |
充電回数 | 700~900回 |
充電時間 | 約3時間40分 |
発売時期 | 2016年9月下旬 |