さる6月21日、筆者の愛機「arrows NX F-02H」のAndroid 6.0へのOSアップデートがついに実施された。
2月にアップデート対象機種が発表されてから早4ヵ月。ほぼ毎日ドコモのサポートページを確認するほど密かに待ち望んでいたので、早速アップデートしてみた。
F-02Hを簡単に紹介すると、2015年12月に発売されたarrowsシリーズのフラッグシップ機で、虹彩認証が話題となった。米国国防総省の調達基準(MIL-STD-810G)の14項目をクリアした堅牢ボディーや、4K動画撮影が可能なカメラ、フルセグ、ワンセグを内蔵しおサイフケータイにも対応する万能性も特徴だ。ディスプレーは1440×2560ドットの5.4型液晶パネルを採用し、3390mAhのバッテリーを内蔵する。
さて、アップデートは待っていれば通知が来たかもしれないが、今回は一刻も早く試したかったので、設定メニューから「アップデート」の項目を探し出して実行した。
アップデートにかかる時間は、Wi-Fi利用で約45分。アップデートが完了しても、ホーム画面に特段の変化もなく、何か変わったような感じはしない。しかし、機能面でいくつか追加されている。
まずは「Now on Tap」機能。アプリで何か表示している時、ホームボタンを長押しすると関連する情報が表示される機能だ。たとえばウェブブラウザーでF-02Hの記事を表示してホームボタンを長押しすると、メーカー名(富士通)や虹彩認識、MIL規格といった項目が表示され、選択すると検索結果が表示される。
続いて、消費電力の最適化。これはアプリごとに電力消費を最適化できる機能、とのことだが、具体的に何をしているのかはよくわからない。おそらく非アクティブなアプリのバックグラウンド動作を制限するものではないかと思う。
なお、アップデート後、ほとんどのアプリは「最適化する」設定になっていたが、セキュリティーアプリなどは最適化設定だと完全に保護機能が働かない可能性がありそうなので、最適化しない設定に切り替えた。
端末管理メニューの「アプリケーション」では、「アプリの権限」のオン/オフができるようになっている。SMSやカメラ、センサーといったF-02Hの基本機能について、これらを利用するアプリが一覧表示され、アプリごとに使うことを許可するかしないかを選択できるようになった。
カメラアプリでは、インカメラとアウトカメラの切り替えアイコンが撮影画面に表示されるようになり、切り替えが簡単になった。
このほか、「ダウンロード」というアプリが追加され、これまでダウンロードしたデーターを簡単に参照できるようになっている。
個人的にうれしいのは、アプリの権限管理とカメラ切り替え、ダウンロードアプリの追加だろうか。
これまでアプリインストール時に確認するだけだった機能の利用権限について、後からオン/オフできるのは安心だ。
また、カメラの切り替えがアプリのメニューを呼び出さなくてもできるようになったのは便利だし、ダウンロードしたデーターを簡単に開くことができるのも、かなり助かる。
こうなってくると、機能面においてF-02Hの不満点が思いつかない。本体価格と維持コストが高め、というのはあると思うが……。