このページの本文へ

有線時との音の違いがほぼない

イヤフォンをワイヤレス化するソニーレシーバーは音が劣化しない!

2016年06月04日 12時00分更新

文● 四本淑三 撮影●篠原孝志(パシャ)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

劣化が実感できない音に驚き

 MUC-M2BT1が対応するBluetoothのコーデックはSBC、AAC、aptX、LDAC。このうちLDACはソニーの独自規格で、再生装置側も含めて対応している必要があり、試聴用にLDAC対応のウォークマン「NW-A25HN」をお借りしました。

NW-A25HN

 まずはClearAudio+、DSEE HXなどの音質設定はすべてオフにして、XBA-300で有線接続の音を確認。XBA-300は解像度も優秀で好きなモデルですが、最近はスマートフォンでしか使っていなかったせいで、改めてウォークマンの出音の良さに感心してしまいました。本題とは関係ありませんが。

有線接続のXBA-300。バランスド・アーマチュア×3のマルチドライバー型。3万110円

 次に無線接続で。同じXBA-300をMUC-M2BT1に装着し、LDACの音質を確認。LDACには音質モードとして、音質優先モード(990kbps)/標準モード(660kbps)/接続優先モード(330kbps)があり、これをウォークマン側で選択できます。

MUC-M2BT1にXBA-300を装着

 96kHz/24bitの伝送が可能という音質優先モードでは、有線に比べてノイズや歪みが増える、高域が減衰する、解像度が落ちるといった、明らかな音の劣化は感じられませんでした。また、はっきりとわかるのは、ほかのBluetoothレシーバーと比べてノイズが低いこと。この点で、ほかのBluetoothレシーバーに対するアドバンテージは非常に高いと思います。

 難を言えば、まれに音が途切れること。これはビットレートが高いのでやむを得ないところで、電波状況にもよるでしょう。その場合、ハイレゾ音源をハイレゾで聴こうと思わなければ、LDACのモードを低いビットレートに落とすことで緩和できます。

 そして、LDAC非対応の再生環境として、私物のiPhone 5cでも試してみました(最新でもメジャーでもない機種でスミマセン)。内蔵の「ミュージック」アプリで256kbのAACを再生し、同じように無線と有線の違いを確認しましたが、これもはっきりとわかる違いは感じませんでした。

 むしろ平均的な音圧の高い音源では、MUC-M2BT1でつないだ方がクリーンに感じられる場面も。これはiPhoneのヘッドフォン出力より、MUC-M2BT1の方がXBA-300との相性が良いということかもしれませんが、いずれにせよ劣化が実感できなかったのは驚きです。

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中