良いものを安く買うのが大好き、週刊アスキーでございます。5月31日発売1080号の特集は格安SIMと激安スマホ! キャリアからの乗り換え、使用機の買い替えを考えている方に向けていつもどおり濃厚に特集しています。
ちがいがわかりづらい格安SIMの比較表をはじめ、おすすめ格安SIMプラン、おすすめ格安SIMがわかるチャート診断、通信速度比較、おすすめ最新SIMフリースマホなど内容てんこ盛り。チャートが便利で面白いですよ。
本日は特集巻頭「今さら聞けないMVNO・格安SIMのすべて」を抜粋、格安SIMの基礎をおさらいします。そろそろSIMフリーiPhoneと格安SIMもいいなあと思っている方はぜひご参考に。わたしのことですね。また来週。
格安SIMはなぜ安い?
初期投資・維持費・サポート費を削減
格安SIMカードを提供しているMVNOは、ドコモ、auなどのMNOから無線基地局、交換機、ゲートウェイなどの無線通信設備を借りているので初期投資が少なく、それらの維持費用も必要ない。またMNOはキャリアメールや、音声通話かけ放題、各種コンテンツサービスを提供したり、端末をメーカーと共同開発しているが、MVNOは提供する機能を絞り込み低料金を実現している。
販売コストも大きく異なる。MNOは全国に販売網を広げ、テレビCMなども多く流しているが、MVNOは基本的に通販型の販売モデルを採用している。
留意しなければならないのがサポートコストの削減。MNOならショップでていねいなサポートを受けられるが、MVNOはサポートコストを有償にすることで低価格化を果たしている。手厚いサポートを必要とするなら格安SIMの利用は避けよう。
月々どのくらい節約できる?
音声かけ放題込みで4000円節約可能
MNOからMVNOに移行することで料金をどのくらい節約できるのか、同じ条件で比べてみよう。比較するのはドコモと楽天モバイルだ。
5分の音声通話かけ放題、5GBのデータ通信プランという条件で計算すると、ドコモの場合はカケホーダイライトプラン1700円、データMパック5000円、spモード使用料300円……合計月額7000円、楽天モバイルの場合は5分かけ放題オプション850円、通話SIM5GBプラン2150円……合計月額3000円と、4000円もの差が付く。しかもドコモはカケホーダイライトプランをはずせないが、楽天モバイルならLINEやフェイスブックの無料通話を使うという前提で5分かけ放題オプションをはずすことも可能だ。
手厚いサポート、キャリアメール、決済サービスに4000円の価値があるのかどうかじっくり考えて、MVNOに移行するか決めてほしい。
格安SIMはどこで買えるのか?
通販で購入可能 急ぐなら店頭で
データ通信専用SIMカードを購入するなら手軽な通販がオススメ。SIMカードが届いたら、パッケージ記載のURLからクレジットカード情報などを入力すればすぐに利用可能だ。音声通話対応SIMカードの場合は、家電量販店などで購入すると手続きがスピーディー。音声通話対応SIMカードの契約には免許証、保険証、パスポートなどの本人確認書類が必要だが、ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店には格安SIMカード購入のためのカウンターが常設されており、数時間で新規契約またはMNP転入手続きが可能だ。
店頭に出向く時間がないのならMVNO各社のウェブサイトから直接申し込もう。IIJmioなら、ウェブサイトから本人確認書類画像を提出後の2~3日以内に結果が通知され、さらに1週間程度でSIMカードが到着する。あとは開通センターへ電話をかければ、届いたSIMカードが数時間後に利用可能だ。事前に新しいSIMカードを設定しておけば、電話不通の時間を最低限に抑えられる。
SIMカードにはどんな種類がある?
サイズの異なる3種類が存在する
SIMカードには、標準SIMカード、マイクロSIMカード、ナノSIMカードの3種類がある。現在広く使われているのはナノSIMカードで、iPhoneでは『iPhone5』以降の製品から採用されている。AndroidスマートフォンではマイクロSIMカードがまだ多くの端末で利用されており、ASUSが4月2日に発売した『ZenFone Go』もマイクロSIMカードスロットを2基搭載している。標準SIMカードが利用可能なスマートフォンは現行機種では非常に少なくなっているが、AuBee『elm.』やCovia『FLEAZ NEO』など一部の機種は、標準SIMカードとマイクロSIMカードの両方に対応している。
SIMカードを異なるサイズに変換するためのアダプターがアクセサリーメーカーから販売されているが、まれにSIMカードスロットのピンに引っかかって抜けなくなることがある。数百円でサイズを変換できる便利なアダプターだが、利用する際は自己責任となるので注意しよう。
格安SIMはどのスマホで使える?
ドコモ系、au系の対応周波数に注意
格安SIMカードにはIIJmioやOCNモバイルONEなどのドコモ系と、UQ mobileやmineo(auプラン)などのau系があり、それぞれ使用する周波数帯が異なっている。富士通「arrows M02」やファーウェイ「MediaPad M2 8.0」のようにドコモ系とau系の両方のSIMカードに対応したモデルもあるが、Android端末はドコモ系とau系のどちらか一方のSIMカードにしか対応していないものがほとんどだ。
一方、国内で販売されたSIMフリーの「iPhone」と「iPad」はドコモとauが使用しているすべての周波数帯をカバーしているので、ドコモ系とau系のどちらのSIMカードでも利用することが可能だ。また2015年5月1日以降に発売されたキャリア版のiOS端末であれば、SIMロックを解除することで同じくどちらのSIMカードでも利用できる。
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盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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