4Kテレビは高い。そんなイメージを持っている人は少なくないだろう。
確かにフルHDテレビに比べて高いのは事実。60V型を超えるサイズになるとまだまだ高い印象があるが、50V型クラスになると1インチ5000円ほどとなってきており、ずいぶんと手の届く価格になっている。
しかも、40V型クラスはかなり安価になっており、1インチ2500円に迫る10万円台となっている。最安値ベースでは10万円を切る製品もちらほらと見られるようになった。ここまでくると、フルHDテレビとの価格差もほとんど気にならなくなるレベルだ。
今年は夏にリオ五輪が開催される年で、すでにさまざまなスポーツでオリンピック出場をかけた試合が行なわれているなど、盛り上がりも高まってきている。
さらに4年後の2020年には東京五輪が開催されるので、この機会に4Kテレビに買い換えようという人も少なくないのではないだろうか?
そこで今回は、手頃な価格になった4Kテレビを大特集。第1回の今回は各社の40V型クラスのモデルをまとめて紹介していこう。
スタンダードモデルとHDRモデルをラインアップ
最新モデルがお手頃なパナソニック「ビエラ」
まずはパナソニックの「ビエラ」。プラズマテレビからの撤退で一時勢いを失ったかに見えたが、2015年あたりから力の入ったモデルを続々と投入してきている。
最上位モデルとしては、4K動画配信やUHD Blu-rayで採用されるHDRなどに対応し、4K/8Kコンテンツなどの次世代映像技術のための国際認証「ULATRA HD PREMIUM」を国内でははじめて取得をするなど、最高の性能と画質を実現した「DX950」シリーズがある。
ここで紹介するのは、「TH-43DX750」(43V型)。最安値ベースでは13万円前後で売られている。
高輝度表現を行なう「HDR」信号に対応し、広色域の映像規格BT.2020にも対応している。液晶パネルはIPS方式で、バックライトはエッジ型とエリア駆動を組み合わせたものとなっている。
4K動画配信への対応では、Netflix、4Kアクトビラ、ひかりTV 4K、Youtubeなどに対応。このほかにも、dTVやamazonビデオなど、最新の動画配信サービスへ幅広く対応する。
また、音質面では内蔵するスピーカーボックスの容量を大幅に増大し、低音の豊かな音を再現。バーチャル3Dサラウンド機能にも対応し、4K映像に負けない高音質な音を楽しめる。
そのほかの機能としては、音声操作の対応や3チューナー内蔵でダブル録画が可能なUSB HDD録画機能を備える。入力端子はHDMI×3、USB×3、ビデオ入力×1、LAN×1(無線LANも内蔵)となる。
もう1モデルが「TH-40DX600」(40V型)。最安ベースだと約10万円という価格だ。こちらは4Kテレビのスタンダードモデルで、HDRには非対応。しかし、地デジ放送などのフルHD映像を4K化する超解像技術「4Kファインリマスターエンジン」を搭載し、地デジやHD画質の動画配信映像を高精細な4K解像度で楽しめる。
動画配信サービスへの対応は、上位モデルと同じなので実用性という点ではあまり差はない。液晶パネルはVA型でバックライトはエッジ型だ。テレビチューナーは2基内蔵で、USB HDDを使ったテレビ録画にも対応する。無線LANも内蔵するので、HDRなどの高画質技術をのぞけば機能的な見劣りはあまりない。
内蔵するスピーカーも、上位モデルと同じく大容量スピーカーボックスを採用しており、迫力あるサウンドが楽しめる。バーチャル3Dサラウンド機能も備える。入力端子はHDMI×3、USB×2、ビデオ入力×1、LAN×1だ。
パナソニックのビエラの共通の特徴としては、Firefox OSを採用し、スマートに使えるGUIを採用。動画配信サービスをはじめとするさまざまな機能もアプリの追加で対応でき、スマートテレビとしても充実した機能を誇っている。
TH-43DX750も、TH-40DX600もどちらも十分にお買い得な価格と言えるが、HDRなどの最新の高画質を重視するならばDX750、地デジやBD/DVDなど従来のコンテンツをより美しい映像で楽しむならばDX600という選択になるだろう。
40V型の4Kテレビはサイズ的にはパーソナル用としても十分に使えるので、自室で4K映像を楽しみたいという人には気になるところ。そして、以降で紹介する製品は2015年発売モデルが多いのだが、この2機種は2016年発売の最新モデルであることも付け加えておこう。
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