本日31日に発売の「iPhone SE」は、「最近のスマートフォンは大きすぎる」と嘆いている人には待望の製品だろう。最新のiPhoneと比べてどうなのか、比較してみた。
何より「サイズ」! メモリーは1GBから2GBへ
いろいろ細かいことはあるのだが、おそらく、iPhone SEを買おうと思っている人、興味のある人にとっては、そもそもが「このサイズである」ことがすべてだろう。そこに難しい説明はいらない。4.7インチディスプレーを採用した「iPhone 6s」に比べると、表面積は約78%程度。5.5インチを採用した「iPhone 6s Plus」との比較では約58%程度しかない。持ちやすさはまったく違う。
iPhone SEのデザインはiPhone 5sを踏襲している。サイズはまったく一緒だ。重量がスペック上1g異なるのだが、それがわかる人はまずいないだろう。角の仕上げが光沢からマットに変わったが、これもごくわずかな違い。新色として「ローズゴールド」が追加されたことが一番の違いである。春らしい、いい色だ。……ピンクではなく「ローズ」ゴールドなのだが、まあそこはそれとして。
ディスプレーはドット数も解像度もiPhone 5s世代と同じで、ここからも「iPhone 5sの進化モデル」であることが感じられる。iPhone 6以降では、視野角が非常に広くなっているが、iPhone SEのものは、iPhone 5s世代と同様である。見比べると見劣りするが、サイズに魅力を感じている人には許容範囲、だろう。タッチパネルに「ぐっと押す」感圧要素を取り入れた「3D Touch」もないが、ここも、サイズに比べれば優先度は低い。
このサイズかつ「最新のスペック」というのが、iPhone SEの価値である。SoCは「A9」になり、iPhone 5sからは倍のスピードになった、とアップルはいう。実際使ってみるとiPhone 6sとほとんど変わらない操作感で、iPhone 5sとはまったく違う。アップルはiOS機器ではメインメモリーの容量を公開しないが、実機で確認してみると2GBだった。ここもiPhone 6s世代と同じである。iPhone 5s世代は1GBだったから、アプリ切り替えの反応速度には、ここも効いているだろう。
指紋認証のTouch IDは、iPhone 6s世代とは違い、最新のスペックではないという。だから、iPhone 6sほど認識は速くない。とはいえ、Touch IDの認識は十分に速いので、これも大きな問題とはいえない。
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