スマートウォッチが「1.4インチのスマートフォン」でいいのか。腕時計のような顔をしていながら、画面に触れなければ時間さえ確認できないなんて。
わたしのような不満を持っている人間は案外多いのか、最近になって「腕時計に通信機能を持たせる」アプローチのスマートウォッチが増えてきた。17日に登場した「VELDT SERENDIPITY(ヴェルト セレンディピティ)」もその1つだ。
開発元は日本のスタートアップ・VELDT(ヴェルト)。クラウドファンディングのMakuakeで出資者を募集中で、入手のための出資額は3万8000円から、今年5月出荷予定。ちなみに同社の野々上仁代表は日本オラクル元執行役員。
ヴェルトは、アナログ腕時計をベースにつくられたスマートウォッチだ。コンセプトは、必要最小限の情報がチラ見でわかること。「Vivid loop(ヴィヴィッド・ループ)」という文字盤上のLEDライトなどを使って情報を表示する。
たとえば天気予報。晴れならオレンジ、曇りなら白、雨なら青と、カラーで情報をミニマルに表示する。メッセージを表示するため小窓も備えており、着信、SMS、メール、Facebook、LINEなどの通知ができるそうだ。
健康系のウェアラブルデバイスとおなじように、活動量や睡眠の深さを測定することもできる。コンパスやタイマーとしても使用可能だ。
時計部分はクオーツムーブメントで、通常の腕時計と同じように電池駆動。電子機器部分は充電式リチウムイオン電池動作、約1週間は持続するという。ケースはステンレススチールで、一部モデルの風防はサファイアガラス。
防水性能は生活防水レベル(IPX7)。サイズは外径48mm、厚さ15.6mm。重量は約75g。ベルトはMakuake限定で京都デニムとコラボした特注仕様だ。
外側だけを見てみれば、ごく普通の腕時計。3月にスイスで開催される時計・宝飾品の展示会「バーゼルワールド」にも出展予定という。なお新宿・伊勢丹メンズ館でも展示があるそうなので、バーゼルに行かない方はそちらで。
はたして国産スマートウォッチの旗手となれるか、注目したい。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。好きなものは新しいもの、美しい人。腕時計「Knot」ヒットの火つけ役。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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