1万円台イヤフォンから変わり種スピーカーまで、今旬のBluetoothオーディオを聴きまくる! 第2回
最新のノイキャン付きBluetoothイヤフォン/ヘッドフォンで静寂の中の音楽環境を気軽に!
2016年02月16日 10時00分更新
気軽に使えるカナル型でBluetooth+NC
オーディオテクニカ「ATH-BT08NC」
Bluetooth+ノイズキャンセルというと、信号処理回路が大きくなることもあり、ほとんどのモデルはオーバーヘッド型になる。
数少ないカナル型イヤフォンのモデルが、オーディオテクニカの「ATH-BT08NC」(実売価格 2万1000円前後)だ。
ノイズキャンセル機能は、ハウジングの外側にマイクを備えたフィード・フォワード型。Bluetoothは、SBCのほか、AACやaptXといった高音質コーデックにも対応している。
形状としては、Bluetoothやノイズキャンセル回路をネックバンドに内蔵し、そこからカナル型のイヤフォンがつながっている。
ネックバンド部分には、音量や再生コントロールのための操作ボタンのほか、通話用のマイクも内蔵しておりハンズフリー通話にも対応している。
電池寿命は、Bluetooth+ノイズキャンセルの併用時で最大約8時間。充電はmicroUSB端子で行なう。
マイクを内蔵したイヤフォンはその分だけハウジングが少し出っ張っているが、サイズとしては十分にコンパクトで、装着すると耳にすっぽりと収まる。
ネックバンドは首に引っかける感じになる。多少装着に手間がかかるが、イヤフォンを外したときにそのままぶら下げておけるのは案外便利。操作ボタンも、右側のノイズキャンセルのオン/オフは外側、左側の音量操作ボタンは内側にあるので、ボタンの配置も間違えにくくなっている。
音質はニュートラル、でも堅苦しくはない
まずは音楽を再生せずにノイズキャンセルをオンにしてみる。エアコンの空調ノイズなどの暗騒音がすっと消えて、心地良い静けさになる。
反面、近くにいる人の声はほとんどそのままで、装着したままでも問題なく会話ができる程度に聞こえる。
興味深いのは、ノイズキャンセルをオンにした状態の方が音に厚みが出て、聴き応えのあるサウンドになること。ノイズキャンセルを行なうだけでなく、ヘッドフォンを駆動するアンプ回路にも音質にこだわった作りになっているのだろう。試聴でもノイズキャンセルをオンにしたままでチェックしている。
「ガールズ&パンツァー劇場版」のサントラは、忠実度の高い再現で、各楽器の音色はもちろん、長めの残響もクリアに再現される。
低音の伸びや高域の鮮明さもしっかりとしており、なかなかのワイドレンジな音。とてもBluetoothの音とは思えない情報量の豊かさだ。
魅力的なのは、打楽器やトランペットの出音の勢いがよく、キレ味のいい再現となること。
主題歌の「ピース・オブ・ユース」では、透明感のある歌声をみずみずしく描き、胸に染みるようなやさしい声だと感じた。
ニュートラルなモニター調の再現だが、真面目で堅苦しい音にならず、のびのびとした爽快感のある演奏はなかなか魅力的。カナル型のコンパクトさも含めて、毎日の通勤・通学で使いたい人には最適なモデルだ。
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