持ち運びやすさダントツ、
「ポータブック」は女性向けバッグにも忍ばせやすい
「ポータブック」は、その持ち運びやすさも忘れてはいけない。キーボードにも通じる話になるが、入力しやすさを確保しようとすると、必然的に本体もある程度大きなサイズになってしまう。ASCII.jp読者なら、ノートPCとしては小さい部類でも、小型バッグに出し入れしにくかったという経験をした方もいるはずだ。一方、A5サイズの「ポータブック」なら、コートの大きめなポケットにも入るし、女性向けのカバンでもラクラク出し入れできる。
「ポータブック」はポータブルバッテリーでサクッと給電できる
さらに「ポータブック」は、背面側にあるUSB端子を使って給電できる点もノマドワーカー的にポイントが高い。外での作業場所を探す際には、電源があるかどうかが気になるところ。新幹線でも窓際に座れずにコンセントを確保できなかったり、飛行機であれば一切給電できないこともある。
その点「ポータブック」なら、タブレットなどを充電できるような5V/2A出力のポータブルバッテリーでOKというのが革命的なのだ! 実際にAnkerのモバイルバッテリー「Astro E5」を使い、2A出力側でつないでみたところきちんと給電されていた。
このほか、3A出力の「cheero Power Plus 3 Premium 20100mAh」や、2A出力「Poweradd Slim2 5000mAh」をつなげてみたところ、問題なく充電できることを確認した。また実験として、1A出力の「Anker PowerCore+ mini」も試してみたのだが、なんとこちらも充電が開始された。ただし、Anker PowerCore+ miniの場合、充電が始まるまでに結構時間がかかっていた。「ポータブック」を十分充電できるまで長い時間を要する可能性がある。3Aや2Aなどの出力に対応したモバイルバッテリーを利用したほうが安心だろう。
“Windows 10搭載”はやっぱり心強い
「ポメラ」との違いでいえば、OSとしてWindows 10を搭載しているメリットも大きい。Microsoft Officeを用意し、HDMI/DVIの端子もついているのでプレゼンまでできてしまうのがヤバい。
またこのおかげで、テザリングモードにしたスマートフォン、モバイルルーターを介してネットにつなぎ、その場で作業成果を送信できる。ブロガーならウェブサイトを更新することも可能だ。メールやskype、LINEなどのツールでコミュニケーションもとれる。逆にいえば、筆者のようにネット大好き人間にとって原稿執筆が滞る諸刃の剣なのだが、先に挙げたように仕事に必要なアプリをフルスクリーン表示しておけば、“オン”と“オフ”のメリハリがでるようになる。
「ポータブック」にホントに弱点はないの?
ひと通り使ってみて、弱点がまったくなかったわけではない。ひとつ目は、液晶ディスプレーは最近のスマートフォンやタブレットと比べるとやや暗めなこと。ただ、「ポータブック」の場合、ノングレアでもあるため周囲の光が映り込むことが少なく、文章を書く分にはまったく問題なかった。
ふたつ目は、キーボード内にあるトラックポイントでは細かい作業がしにくいという場合もあることだ。解決法としては、小型のマウスを導入すればいいだろう。この辺りは、Windowsノートのユーザーならごく一般的な対処法のはずだ。
あとは9万円前後という実売価格をどう考えるかだが、SNSなどでダラダラしてしまう無駄な時間を排除できるなら、時間を切り売りするフリーランスにとっては費用対効果は高いかも!?
日本のノマドワーカーなら「ポータブック」を手に入れるべし
モンゴルの遊牧民とかけて、「ポータブック」ととく。その心は、ゲルのように折りたたんで持ち運べて、USB給電でエコ……。割と個人的な興味の勢いで話を聞きにいったものの、意外と共通点があったのが驚きだ。というわけで、日本の遊牧民もぜひ「ポータブック」に注目してほしい。
(提供:キングジム)