“高火力コンピューティング”第一弾は大規模GPUクラスタをPreferred Networksと構築
深層学習などの用途向け、さくらが「演算特化サービス」提供へ
2016年01月26日 14時00分更新
さくらインターネットは1月26日、大量の演算リソースを必要とするディープラーニング(深層学習)などの需要拡大を受け、高性能/大量の演算能力に特化したサービスへの取り組みを開始すると発表した。取り組みの第一弾として大規模GPUクラスタを構築し、サービスとして提供する。
今回の取り組みについて、さくらでは“高火力コンピューティング”をコンセプトに掲げている。ディープラーニング/機械学習などの人工知能研究や科学技術計算/シミュレーション、ビッグデータ分析、高精細アニメーションやビジュアルエフェクト生成などの用途においては、仮想化技術ベースのクラウドサービスでは構成の自由度や処理性能が低いという課題があり、高性能なハードウェアベースのサービスが求められている。
今回さくらは、自然言語処理技術や機械学習技術で高度な技術力を有するベンチャー企業、Preferred Networksと共同で、Infinibandをインターコネクトとした大規模GPUクラスタの構築に取り組む。発表の中でPreferred Networks 取締役副社長の岡野原大輔氏は、「開発者が文字通り無尽蔵の計算リソースが使えるよう、世界と戦えるような大規模な開発環境、深層学習の環境を構築していきます」とコメントしている。
さくらではこのGPUクラスタ構築を「第一弾」サービスとし、今後さらに用途に応じて、依然需要の大きいCPU利用のサービス、高性能/大容量ストレージ搭載サービスなど、さまざまなラインアップを展開していく方針。なお、正式サービス提供は今年夏頃から順次開始していく予定としている。