日立製作所は1月13日より、統合システム運用管理ソフトウェアの最新版「JP1 Version 11」をグローバルで販売開始する。約3年ぶりのメジャーバージョンアップで(関連記事)、システム障害時の原因分析を迅速化する新製品をラインアップに追加するほか、一部製品でSaaS型のサービス提供も開始する。
JP1 Version 11ではまず、障害時の原因分析に必要な情報を自動収集して可視化する新製品「JP1/Operations Analytics」が追加される。JP1が20年以上にわたって培ってきた運用管理に関する知見をベースに多角的な分析機能を備え、障害の発見と緊急度の判断、影響把握と関係者への通知、障害要因や影響分析といった機能を提供。管理者のスキルに頼ることなく、効率的な原因分析や迅速な復旧作業を可能にする。価格(税抜)は36万円。
またIT資産管理「JP1/IT Desktop Management 2」および大容量ファイルの高速転送「JP1/Data Highway」の2製品において、JP1として初めてSaaS型でのサービス提供を開始する。IT Desktop Management 2の初期導入価格は10万円、基本プランの月額は500円/ノード。Data Highwayの初期導入価格は10万円、基本プランの月額は9万円。
ジョブ管理「JP1/Automatic Job Management System 3」では、機能強化を行い、Amazon Web Services(AWS)環境のオートスケール機能で仮想マシンが増減する場合など、システム構成が変化する環境においてもジョブ実行を可能にしている。また、新たにREST APIにも対応し、Webベースのアプリケーションと連携したジョブ実行を容易にしている。価格は27万円から。
そのほか、ジョブ管理製品や監視製品などにおいて、導入時の設定パラメータ数を最大7割削減し、導入の迅速化も図っている。