缶詰の「えぐ味」を取り除くハイブリッド製法
その缶の中身も、これまたユニークな特許技術により製造されています。食材をレトルトパックの中に入れて密封し、さらにそれを水を浸した缶の中に封入して加熱する「ハイブリッド製法」と呼ばれるものです。
加熱中に食材から発生する気体がレトルトフィルムを透過し、缶の中の水に溶け出す。それによって、いわゆるレトルト臭や、缶詰にありがちな「えぐ味」を取り除くことができるのだそうです。タニケイ(缶詰を販売しているショップ名)では、この製法でおかゆ、豆乳、仔羊肉の三種類を製造しています。
先のチュナ缶の取材中に「生ガキの缶詰がね、これがまた美味いんだ」「いやあ、カニなんか絶品だったよね」などと、今までに試作した結果も教えてもらいました。しかし、実際に何か食べさせてもらえるわけでもなく、取材を終えて帰宅した頃にはもう腹ペコ状態で、つい全種通販で購入してしまったわけです。
このうち、私が驚いたのは「マイルド仔羊肉(ジンギスカン味)」でした。今年の4月以降、約半年間で60缶以上食べていると思います。すでに「ジンギス缶」とか「羽田の缶詰」とか略称で呼んでおります。
(次ページでは、「果たして缶詰のお味は?」)