「第22回電撃大賞」贈呈式が都内で開催された。今回の応募総数は5650作品。約半年に渡る選考の結果が発表された。
- 【小説部門】4580作品(長編:3169作品/短編:1411作品)
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【大賞】「ただ、それだけで良かったんです」松村涼哉(21歳)
【大賞】「トーキョー下町ゴールドクラッシュ!」角埜杞真(36歳)
【金賞】「ヴァルハラの晩ご飯~イノシシとドラゴンのブロシェット 氷の泉に沢山のヤドリギを添えて~」三鏡一敏(31歳)
【金賞】「壊れたジョーロは使えない」駱駝(29歳)
【銀賞】「背天紅路」新 八角(21歳)
【銀賞】「戦国えすぴゐ」A*sami(41歳)
【メディアワークス文庫賞】「チョコレート・コンフュージョン」星奏なつめ(32歳)
【電撃文庫MAGAZINE賞】「俺たち!! きゅぴきゅぴ♥Qピッツ!!」福山創太(22歳)
- 【イラスト部門】677作品
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【大賞】yukim(22歳)
【金賞】ひかわ(26歳)
【銀賞】はら(32歳)
【銀賞】j-peg(26歳)
【銀賞】惠坂(25歳)
- 【電撃コミック大賞】393作品
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【大賞】「箱庭グランディエ」(※オリジナルコミック作品)からあげ太郎(39歳)
【銀賞】「意識の変革」(※コミック原作作品)赤城康人(23歳)
【銀賞】「恋するアンケート」(※オリジナルコミック作品)サト(27歳)
【銀賞】「プリズン・イン・ダムド」(※オリジナルコミック作品)ふじや(27歳)
【選考委員奨励賞】「私のかわいいクソ女」(※オリジナルコミック作品)川浪いずみ(32歳)
【選考委員奨励賞】「華麗なるガンダーラ」(※オリジナルコミック作品)権田原(25歳)
【選考委員奨励賞】「TON-UP GIRL」(※オリジナルコミック作品)ふくしま正保(35歳)
(※敬称略)
小説部門<大賞>作品は2作品!
「ただ、それだけで良かったんです」と「トーキョー下町ゴールドクラッシュ!」が選出
今回の小説部門<大賞>は2作品選出。<大賞>が2作品選出されるのはこれで4年連続となる。
「ただ、それだけで良かったんです」を執筆した松村涼哉さんが小説を書き始めた時期は、小学6年生くらいから。以来すっかり趣味になり、高校生からは習慣に変わっていたという。松村さんは「受賞作品の主人公には、困ったら助けてくれる仲間も秘めたる能力もありません。そんな主人公が自分の些細な幸せと、ヒロインのために精一杯頑張る作品に仕上げました」とアピールした。
「トーキョー下町ゴールドクラッシュ!」を執筆した角埜杞真さんが小説を書き始めたきっかけは数年前。ふと「書いてみようか」と思いつき、次の瞬間にはPCに向き合っていたという。受賞作品は初めて書いたミステリー作品。伏線を散りばめて最後に回収するという技巧に自信が無かったのでなかなかミステリーを書けずにいたそう。今回は全部の伏線を回収しきってラストでまとめるという部分を意識して書き上げたとアピールした。
電撃イラスト部門からも<大賞>が!
yukimさんの作品が選出
昨年は惜しくも<大賞>の選出がなかったイラスト部門でも今年は<大賞>が選ばれた。メディアワークス文庫「ビューティフルマンデー」を想定作品として描き上げたyukimさん。受賞作では、面白い構図作りを目指し、無色でも見栄えがするようにコントラストを強くすることを意識して描いたとのことだ。yukimさんは、「自分の納得のいく絵は一生描けないので、だからこそそれに少しでも近づけるよう死ぬまで絵を描いていきたい」とコメント。
コミック部門でも<大賞>が選出
からあげ太郎さん「箱庭グランディエ」
今年はコミック部門でも<大賞>が選出された。選ばれたのは「箱庭グランディエ」を描いたからあげ太郎さん。子どもの頃、家で姉に読ませるためだけに自分で話を作ってノートに落書きしていたのが一番最初に描いたコミックだと振り返る。受賞作は、「デジタル化社会に合わせて都市伝説や心霊的なものも進化していくんじゃないだろうか?」という点を面白く伝えられたらと思いながら描いたという。
第23回電撃大賞の締め切りは2016年4月10日まで
第22回電撃大賞の贈呈式が終わったばかりだが、第23回電撃大賞の応募もすでに受付中だ。また、今年から全部門でWebでの応募が可能になった。受賞作品は、文庫での発売、カバーイラストでの起用、電撃コミック各誌への掲載などが予定されている。応募締切は2016年4月10日(いずれも当日消印有効)だ。受賞作品は電撃大賞公式サイトや、電撃文庫・メディアワークス文庫挟み込みチラシ、「電撃」各誌で発表予定。プロ・アマ問わず募集しているので、未来の作家を目指していただきたい。