スマートライティングの実証実験をベルリンで実施
パナソニックが打ち出すスマートライティングとは、照明制御の技術で、センサーで人やクルマを検知したり、タイマーによって、時間の変化にあわせて明るさを制御。スマホを通じた操作が可能であるほか、賢い省エネや快適空間を実現するものだ。この領域には、センサーなどを持つパナソニックとしての総合力が生かせるとみている。
すでに、ドイツ技術博物館において、同博物館、ベルリン工科大学と、スマートライティングの共同実験を開始。ここでは、フォスロ・シュワーベの道路灯制御システムを活用し、人やクルマの動きにあわせて照明の明るさを自動的に変化させるといった次世代屋外照明の実現に向けた取り組みを開始している。
「器具メーカーを買収するということは考えていないが、制御技術に関しては、今後、買収を検討していく可能はある」という。
パナソニックが欧州市場での強みを発揮できるのが、LED化の流れだ。
日本はLED化で先行しており、2014年にすでに55%をLED占めている。欧米では、2014年におけるLED化率が約30%であり、これが、2017年には55%になると見込まれている。
パナソニックでは、放熱設計技術や高効率回路技術による小型化、光の測定技術や感性の指標化による信頼性、導光技術やスペクティング技術による光の質で強みを発揮できるとし、「省エネ、長寿命、小型コンパクト、制御が容易であるというメリットがあり、従来の単純にLEDに置き換えるだけでなく、光源の自由度の向上、質を進化させたあかりを提案したい」とする。そして、スマートライティングの組み合わせ提案も、パナソニックの切り口のひとつになりそうだ。
「既存光源が予想以上の勢いで減少している一方で、LEDへの置き換えが急ピッチで進んでいる。2018年度には、LED&ソリューションを約60%にまで高め、照明業界でのワンストップサービスを提供する」としている。