会社のシステムなければ作る
たとえば、会社受付で最初に目にする『FaceTouch(フェイスタッチ)』。大きなタッチパネルから訪問先の担当者を写真で選んで、呼び出すしくみだ。
「お客さんがボタンを押すと、社員のPCでクライアントソフトが立ちあがり、受付に設置されたカメラからの映像が表示される。『吉田』と言われてもどこの吉田かはわからないけど、顔写真を見せればわかるだろうと」
FaceTouchはプロダクトとして売り出しており、社風が伝わる全く新しい受付システムとして導入先の企業からも好評を得ているという。もとは自分たちのために開発したものが商品として売られている。
そのほかに、会議室の利用状況が見られるChromeのエクステンションは「新入社員が、作る事が好きすぎて、仕事とは関係なく作ってくれた」(樫田さん)ものだという。取材のときも便利に使われていた。
チームラボのプロダクトのひとつでもある『チームラボハンガー』もMakerスピリットを感じるプロダクトの1つだ 。
ハンガーを持ち上げると、センサーが作動し、持ち上げた洋服に関連する情報がディスプレイに表示されるしくみ。
「最初、クライアントに提案したけど実現には至らず、社内で『やっぱこれ面白いよね』という話になって、3日間ギャラリーを借りて展示しちゃおうと。とくに誰からも依頼されてないのに展示してみたところ、いろんなところにクチコミが広がって、そこからニーズができたんです」
チームラボハンガーは現在、『VANQUISH』や『OPENING CEREMONY』をはじめ全国のショップに導入されている。