エプソンは9月1日、家庭用インクジェットプリンター「カラリオ」シリーズと「プロセレクション」シリーズの新製品を発表した。
新6色インク採用のカラリオシリーズ
カラリオシリーズは、A3対応で写真作品向けのフラッグシップ機「EP-10VA」のほか、A3対応複合機「EP-978A3」、A4対応「EP-808」、はがきを原寸表示できる液晶タッチパネルつきの年賀状プリンター「PF-81」の4機種6モデルをラインアップし、9月10日より順次発売する。
新製品の4機種すべてで、人物や風景の写真を自動で見分けて自然な色味に自動補正する「オートファイン!EX」が機能アップし、風景モードの暗部の階調性を向上。黒つぶれしやすい暗い部分を鮮明に表現できるという。
フラッグシップ機の「EP-10VA」は、約幅479×奥行き395×高さ168mmとコンパクトサイズながらA3までの用紙サイズに対応する。写真画質にこだわったモデルで、新しい6色染料インクシステム「Epson CrearChrome K2INK」や、上位シリーズ「プロセレクション」に採用されている色生成テクノロジーを搭載。印刷の基本となるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色インクに加えて、新たにレッドとグレーを追加。色の発色を向上するとともに、モノクロのコントラストも繊細に再現するという。
プリンタードライバー上の機能として「高彩モード」を搭載し、肌は自然な色合いのまま鮮やかな色彩に補正できる。A3用紙を最高で5枚まで連続給紙できるほか、普通紙でも最高10枚までの連続印刷に対応する。さらに、PCレスでプリントできる機能に「モノクロ作品印刷機能」を追加し、カラー写真をモノクロへ自動変換したり、余白・余黒の設定ができる。色補正の一覧や、撮影情報付きの印刷も可能で、作品作りをサポートする機能を備えている。
スマホとの連携機能として無料のプリントアプリ「Epson iPrint」を提供。スマホやiOS端末から、写真やドキュメント、ウェブページのプリント、スキャン、コピーが可能だ。またスマホ内の写真データをプリンターに挿入したメモリーカードに書き込んだり、メモリーカードのデータをスマホで読み込める。
そのほか、はがきの郵便番号枠を検知することで、上下や裏表のはがきのセット間違いを知らせる機能などを搭載する。
A3対応複合機「EP-987A3」、A4対応複合機「EP-808AW/AB/AR」は基本のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色にライトシアン、ライトマゼンタを加えて6色染料インクで、肌の色や空の色をきれいに表現するという。従来A3対応機に搭載されていた「作品印刷機能」を新たに「EP-808」にも搭載し、PCレスで撮影情報付き印刷、余白・余黒付き印刷が可能になった。
年賀状印刷に特化したキーボードつきプリンター「PF-81」は、9.0型の液晶タッチパネルを搭載し、はがきを原寸大で表示して仕上がりイメージを確認しながら年賀状を作成できる。EP-10VAと同様に、用紙セットの間違いを防止する通知機能を搭載する。
およそ1500種類のデザインテンプレートと毛筆書体など15種類のフォントを搭載し、スマホやデジカメで撮影した写真と組み合わせるだけで年賀用をPCなしで作成できる。デザインは年賀状やクリスマスカード、引越しの挨拶状に加えて、ディズニーキャラクターデザイン80種類を含むデザインテンプレート、「迎春」「賀正」などのイラスト文字や定型文、来年の干支である申年デザインなど500種類をSDカードに収録した別冊デザイン集を合わせると合計5000種類以上を提供。来年以降も年賀状が作成できるように、今後も各種干支デザインを収録した別冊デザイン集を販売していく予定だとしている。
写真愛好家向けプロセレクション「SC-PX7II」
ハイアマチュアからプロ向けのプロセレクションシリーズからは、四切A3ノビ対応光沢顔料インクジェットプリンター「SC-PX7II」を発表。2011年9月に発売した「PX-7V」の後継機で、8色光沢顔料インク(フォトブラック、マットブラックまたはブルー、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、オレンジ、グロスオプティマイザ)を搭載する。
有線/無線LANを標準搭載し、複数のPCからのプリンター共有や、ワイヤレス印刷、スマホアプリからの印刷に対応する。