LINEは8月4日、同社が提供する「LINE」を含むSNS・メッセンジャーサービスを使って友人や知人になりすまし、電話番号やLINEから届く4桁のSMS認証番号を聞き出した上、悪用をする行為が報告されていると発表した。
LINEでは、2014年に不正ログイン(乗っ取り)の被害が問題になり、パスワード変更やPINコード設定などの対策で収束に至ったが、今回のケースは新たな悪用の手口だという。
最近報告されたケースとして、友人になりすましたアカウントから「携帯番号教えて。そして、ラインの確認メッセージを認証してもらえる?」というメッセージが届いた例を紹介。携帯電話番号を教えてしまうと、4桁のパスワードの送信を要求するメッセージが届き、「○○が届いたらその情報を教えて」というやりとりが続くという。
電話番号とSMSで届く4桁の認証番号を教えてしまうと、犯人がこれを悪用して新しいLINEアカウントを作ったり、別のLINEアカウントにログインしたりすることができるようになり、ユーザーは今まで使っていたLINEアカウントを使えなくなるという。
ただしこの場合、LINEが使えなくなってもLINEアカウントが他人に操作されることはない。事前にメールアドレスとパスワードの登録、または、Facebook認証をしている場合は、再度「LINEユーザーログイン」をすることでアカウントと一部の情報を引き続き利用できるようになるとしている。
同社は、犯人が詐欺行為などに使うLINEアカウントを作るために、電話番号や認証番号を聞き出していると説明している。
同社は対策として、異なるスマートフォンからの電話番号認証を検知した際に、元のアカウントにお知らせを送信している。そのメッセージでは、「どんなに親しい人であっても認証番号は教えないでください」と注意喚起をしている。
もし、友だちから個人情報を教えて欲しいというメッセージが届いた場合、「なぜ、その情報が必要なのか?」「その情報を聞き出して何に使うのか?」と、相手に直接会って聞いたり電話をかけたりして、本人に確認することを呼びかけている。