大成建設は8月3日、眼鏡型ウェアラブル端末を活用した墨出し測量・ナビゲーションシステムを開発、建設現場における効率を2倍以上に向上できるという。
墨出し測量の作業は、これまで測量機器側と測点側それぞれに作業員が必要で、2人1組で声掛け作業を行っていた。新たに開発したシステム「T-Mak.Navi」は作業員の持つスマホを中継端末として、眼鏡型ウェアラブル端末と測量機器間で通信を行なって測点の位置を決定するもの。
ウェアラブル端末の画面上に測量機器で計測された測点までの誘導支持がリアルタイムに表示され、作業員が測点まで移動して「位置決定」などと音声支持すれば機器に位置が記録、端末側でも確認できる。眼型型端末を用いることで、作業員は周囲への視野を確保しながら両手が自由な状態で移動できるため安全に作業を進められる。
同社が実施した測点30ヵ所の測量実証試験では、従来作業員2人で1時間かかっていた作業を、1人で40分で完了できたという。同社では、更に測量精度を向上させるとともに、測量記録データの自動帳票化などを機能を拡充を図り、作業の省力化を目指すという。