理化学研究所、富士通などは7月14日、スーパーコンピューター「京」がビッグデータ処理に関する処理速度「Graph 500」において、世界第1位を奪還したと発表した。
Graph 500はビッグデータ処理(大規模グラフ解析)における国際的なランキング。富士通製作のスーパーコンピューター京(理研 計算科学研究機構)は2014年6月に第2位となってしまったが、アルゴリズムの改良により、ビッグデータ解析技術を高め再び第1位となった。
Gparh 500のベンチマークは大規模グラフ解析は多数の頂点を結び付ける枝を探索するというデータ解析処理。大量のデータから意味のある情報を取り出す技術はソーシャルネットや金融、神経科学やタンパク質相互作用などさまざまな実務計算に用いられる。京のスコアは3万8621GTEPS(TEPSは1秒間あたりに調べ上げた枝の数)。
なお、スーパーコンピューターの処理速度のランキングとして有名な「Top 500」(行列演算)も13日に発表された。こちらでは5期(1年に2度ランキングが更新される)連続の中国「天河2A」が首位、京は4位となっている。なおTop 500では、サウジアラビアKAUSTのスパコン「シャヒーンII」が7位に中東初のラインキング入りしている点も注目されている。