シャープを絶対に潰さないということを約束してほしい
依然として、シャープの置かれた立場は厳しいのは明らかだ。
高橋社長は、「今回の中期経営計画は、私が中心になって策定したものであり、この計画を達成することが私に課せられた経営責任である。不退転の覚悟で取り組み、シャープの再生を果たしていく」と語り、株主の退陣要求に対しては、「なんとしてでも、私を先頭に立てていだたき、再生に向けて取り組んでいく」と力強く回答してみせた。
ある株主は、「株主は不安を持っている」と前置きし、「シャープを絶対に潰さないということを約束してほしい」と、高橋社長に迫った。
これに対して、高橋社長は、「中期経営計画を絶対にやり切るのが我々の強い決意である」と繰り返しながら、「シャープを復活させるという強い意志でやっている。誰も潰すつもりではやっていない。全力で、潰さないように経営をしていく」と語った。
そして、高橋社長は、「3年前からの経営危機は、経営信条や経営理念など、創業者である早川徳次が残してくれたものを忘れていたからだと考えている。原点に立ち返って、世の中になくてはならない会社になる」とも語る。
ここ数年の同社株主総会では見られなかった厳しい意見が集中した今回の株主総会。だが、一部株主の間からは、「私はシャープが好きなんだ」、「家の中の家電は全部シャープ」といった、同社にエールを贈る声もあがっていた。
原点に帰り、シャープを復活させることができるのか。新体制となったこの1年の舵取りと成果が注目される。
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