シャープは18日、2015年4~9月期における国内営業の取り組みについての記者説明を行なった。
同社の営業体制は大まかに「B to C」(コンシューマー)、「エネルギー」、「B to B」となるが、ここではコンシューマー事業についてフォーカスする。
これから9月にかけて、「AQUOS 4K NEXT」、「ヘルシオ」シリーズ、「メガフリーザー冷蔵庫」について営業を強化。タレントを起用したプロモーションを大々的に実施する。
特に、8K相当の画質が話題になっているAQUOS 4K NEXT(関連記事)については、「168万円前後という価格に関わらず、問い合わせが多く確かな手ごたいを感じている」と、シャープエレクトロニクスマーケティング 専務取締役の居石勘資氏は語っている。
一方で、現在売れている製品は「サイクロンふとん掃除機 コロネ」。文字通り、布団の掃除に特化した製品で、40度の熱風でダニを布団から引きはがし、プラズマクラスターによる消臭効果もうたう。この製品はすでに出荷計画の3倍強の実績を達成しているという。
これまでの営業戦略は、商品スペックだけ、価格だけ、他社製品との差別化という点に偏りがちだったという居石氏。今後は原点に立ち戻り、提案力を磨いて顧客とのウィンウィンの関係を目指していくという。
全社的な営業施策としては、各業種に合わせて専門性の高い人員を育成し、体制の強化を図っている。
4月から国内営業研修チームを発足し、専門性を重視した営業のスキルアップ研修を実施。合わせて、女性の営業職育成に力を注ぐ。
これは、多くの場合において購入の決定権は女性にある、という現状を踏まえたもので、たとえば同社の「ヘルシオ お茶プレッソ」などは一貫して女性が担当しており、実際に成果が上がっているという。
同社 執行役員 国内営業本部長の宮永良一氏は、従来の「技術のシャープ」「目のつけどころがシャープ」というキャッチコピーに加えて、「人にいちばん近いシャープ」という表題を新たに追加し、顧客のニーズを意識した指針を表明。その上で「目のつけどころがシャープな製品を続々開発していく」と意気込みを語った。