シャープは、業界で初めて、冷凍、冷蔵、常温の食材が混在しても自動調理ができる「まかせて調理」機能を搭載したウォーターオーブン「ヘルシオ AX-XP200」を7月24日から発売する。また、同シリーズの新製品として、3機種を発売する。
オーブンレンジ特有の、使い方の難しさを解消
シャープ 健康・環境システム事業本部 調理システム事業部の久保正史事業部長は、「2004年にヘルシオの第1号機を発売して以来、油を使わない唐揚げを提案するなど、脱油、減塩、栄養素を守るといった特徴を生かし、おいしさに加えて、健康を追求してきた。今回の新製品は、ヘルシオの集大成であり、これまでにない革新的な調理器具が完成したと自負している」とした。
「ヘルシオは使い方が難しいと感じ、毎日の料理には使われていないということが発生していた。これはヘルシオに限らず、オーブンレンジ全体にいえることである。今回のヘルシオでは、おいしさ、健康に加えて、クックブックいらず、はかりいらず、コツいらず、そして、鍋、釜、フライパンもいらず、という製品になっている」と語った。
「これまでは、製品付属のクックブックに記載された食材や分量にあわせたり、冷凍の食材は、先に解凍してから調理するといった必要があった。そのため、レシピ通りの材料が揃っていないときには調理をあきらめたり、何分で焼けるのかがわからず、結局はフライパンで調理してしまったり、あるいは調理する前日から解凍しておくといった手間があった。
新たなヘルシオに搭載した『まかせて調理』では、食材ごとの異なる温度に関わらず、また、食材の種類や分量を気にすることなく、角皿に並べて『網焼き・揚げる』『焼く』『炒める』『蒸す・ゆでる』という4つの調理方法を選ぶだけで、自動で調理ができる。一部の食材が焦げすぎたり、生のままで中まで焼けていないといったことがない」(シャープ 健康環境システム事業本部 調理システム事業部商品企画部の川村有里係長)。
シャープ独自の「ウォーターヒート技術」、
新開発の「赤外線ムーブセンサー」「温度センサー」で実現
まかせて調理は、ヘルシオの基本技術ともいえる、過熱水蒸気の特性を生かしたシャープ独自の「ウォーターヒート技術」と、新開発の「赤外線ムーブセンサー」および「温度センサー」を組み合わせることで実現したもの。冷凍と冷蔵、常温の食材が混在していても、自動調理を可能にしたという。
赤外線ムーブセンサーは、天面に設置。センサーが左右にスイングすることで、右、中央、左のエリア別の食材の温度を細かく検知し、食材の状態にあわせて過熱水蒸気の量をコントロール。さらに温度センサーが、温度の上昇具合から食材の量を検知し、温度が低い方により多くの熱を与えるなど加熱時間を調整して、自動的に仕上げる。
「子育て中のお母さんであれば、皿に並べるだけでボタンひとつで一度に弁当や朝食を調理できるため、空いた時間を子育てや自分の時間に使える。料理が苦手なお父さんも、食材を乗せて、ボタンを押すだけで料理ができる。やきそばも、冷蔵した麺、冷凍した肉、カットした野菜を載せるだけで完成する。高齢者も火の消し忘れなどの心配がなく利用できる」とした。
久保事業部長は、「高齢者向けには、液晶表示部を横長にすることで、文字を大きくでき、読みやすくした。ヘルシオは、火を使わなくていい、その場にいなくても調理ができるという点でも、安全である」と語り、高齢者向けの調理器具として最適であることも訴求していくという。
上段集中加熱、8〜10分で調理できる「スピード100メニュー」
新製品においては、調理機能の進化として、上段集中加熱によって、8〜10分で調理ができる「スピード100メニュー」を採用。熱風コンベンションとウォーターオーブンの2種類の手動オーブン機能によって、300度のハイパワー設定も可能とした。予熱300度まで約18分で一気に加熱する。さらに、焼き、蒸しの2種類のスイーツが一度に作れるカンタンスイーツメニュー機能なども搭載している。
市場想定価格は、「まかせて調理」機能を搭載したAX-XP200が17万円前後、30L2段タイプのAX-SP200が13万円前後、26Lの1段タイプのAX-MP200が10万円前後、18Lで1段タイプのAX-CA200が6万7000円前後。いずれも税別。
なお、同社では、ヘルシオシリーズを対象に、吉永小百合さんを起用した動画プロモーションを、6月1日から開始。「毎日の健康は、シャープの願い」というキャッチフレーズで、ヘルシオの特徴を訴求する。まずは、「ヘルシオ お茶プレッソ」、「ヘルシオ ジュースプレッソ」について展開。今回のヘルシオ新製品については、7月24日以降公開することになる。