5月18日、シスコシステムズは同社の代表取締役員社長として鈴木みゆき氏が就任することを発表した。IT・テレコム業界で要職を歴任し、顧客の立場でシスコに触れてきた鈴木氏は、パートナーや顧客とのコミュニケーションを基にIoE(Internet of Everything)戦略を推進すると説明した。
大手企業だけではなく、スタートアップも経験
鈴木みゆき氏は、KVHやレクシスネクシス、日本テレコム、ロイターなどの要職を経て、直近ではLCC事業者のジェットスター・ジャパンの代表取締役社長を務めた。5月18日付けで、前任のアーヴィン・タン氏を引き継ぎ、シスコシステムズの代表取締役員社長に就任した。
アジア太平洋地域ならびに日本地域のプレジデントとなるアーヴィン・タン氏は、「鈴木さんはわれわれがカバーしているほとんどすべての顧客セグメントを経験しているほか、スタートアップのビジネスも進めてきた。幅広いビジネスの経験を持っている」と、さまざまな経験を持っている点が大きいと説明した。また、「われわれシスコは俊敏性をモットーにしてきた。鈴木さんも俊敏性を持って、イノベーションとクリエイティビティを実現してきており、情熱もお持ちだ」と鈴木氏を評価した。
新社長の鈴木氏は、シスコについて「33年のキャリアのうち、大部分をIT・通信の企業で経験してきた。その間、顧客としてシスコに接しており、製品のよさを良く存じている」とコメント。日本の求める品質の高さや障害などに対して迅速にかつ丁寧に対応し、斬新なアイデアや技術を提案できるという印象がシスコにあったと振り返った。「インターネットの接続性に多大なる変革をもたらした会社。将来を見据えた上で戦略をたたき出している」と鈴木氏は評価する。
今後、顧客やパートナーのニーズを吸い上げた上で、日本市場に最適なソリューションの展開を進めていきたいという。鈴木氏は「お客様やパートナーの要望をお聞きし、どのように製品の性能や機能を挙げていくかを考えていきたい。組織で重要なのはやはり人材なので、特に最前線にいつ社員の声を積極的に聞いて、製品作りに活かしていきたい」と語る。鈴木氏は、「ITの力で、人々の仕事、暮らし、遊び方、学習の仕方などを変えていくというシスコの目標に個人的に賛同しているし、それを実現することに意欲を感じている」と抱負を語る。