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震災復興の研究結果を応用して日本人特有のゲノム配列を解析

東芝、「ジャポニカアレイ」を用いた遺伝子解析サービス

2014年12月01日 15時32分更新

文● 行正和義

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 日本人ゲノム解析ツール「ジャポニカアレイ」

 東芝は12月1日、大学や病院臨床部門、製薬企業などの研究機関向けに「ジャポニカアレイ」を用いたゲノム解析サービスを開始したと発表した。

 ジャポニカアレイは、同社と東北大学が共同で開発した日本人ゲノム解析ツール。震災復興事業「東北メディカル・メガバンク計画」において東北大学と東芝は宮城県在住の日本人1000人分の全ゲノムを解読し、この解析結果を用いて日本人に特徴的な塩基配列を持つ約67.5万ヶ所の一塩基多型(SNP:特定集団で一塩基のみゲノムが異なる多様性)を1枚のチップに集約した。ジャポニカアレイを使った解析結果から、約30億塩基の全ゲノム構造を疑似的に再構成(インピュテーション)できる。

 ゲノム解析には従来、解析のためのコンピューター利用時間といったコストから1人あたり50万円以上かかっていたが、ジャポニカアレイを用いること約1週間、1人あたり1万9800円(税抜き、血液や唾液などからのDNA抽出は別費用)という高速・安価な解析が可能という。

 疾病や習性などと遺伝子の因果関係を解明する研究機関向けに解析結果を提供することで、個別化予防・個別化医療の実現を加速させるとともに、この分野における日本の国際競争力向上に貢献するものとしている。

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