「だれとでも定額パス WX01TJ」とともに(関連記事)、ウィルコムの新製品発表会で目玉となったのが、「DIGNO DUAL 2 WX10K」だ。PHSの格安音声通話と、3G/4Gの高速データ通信にデュアルで対応するAndroidスマートフォンである。
PHS+3Gの組み合わせでは、ちょうど1年前に同じ京セラ製である「DIGNO DUAL WX04K」が登場しているが、機能・性能的にいくつか見劣る部分も見られたWX04Kと異なり、ほぼフルスペックと言っていい1台なのが新しいDIGNO DUAL 2だ。
まずデータ通信は、ソフトバンクのAndroidスマートフォンでおなじみの「SoftBank 4G」に対応。下り最大76Mbpsの通信速度でデータ通信が可能だ。SoftBank 4Gは、ウィルコムのXGP事業を分離して誕生したWireless City Planning社が提供する、AXGP方式(TD-LTE互換)のネットワークを用いている。ともにソフトバンク傘下とはいえ、ある意味感慨深い。
3G側のサポートも完璧で、ソフトバンクモバイルが提供する900MHz/1.5GHz/2.1GHzの3波ネットワークが利用可能。ここにPHS(1.9GHz)、前述のAXGP(2.5GHz)、さらにFeliCaや無線LAN、Bluetoothなどを実装するため、計10個のアンテナが1台の端末に搭載されているとのこと。干渉せずに機能させるのが大変だったという話を発表会会場で聞くことができた。
ディスプレーは前モデルの4型から4.7型に大型化。解像度もHD(720×1280ドット)。CPUはAndroidスマートフォンで一般的な「Snapdragon MSM8960 1.5GHz」で、ここにPHSのチップを追加しているという。
機能面では、おサイフケータイ/ワンセグ/赤外線に加えて、防水・防塵にも対応。カメラも裏面照射型の約810万画素CMOSで、機能盛りだくさんながら、約66×134×10.9mm/約134gと平均的なサイズだ。OSも現時点で最新のAndroid 4.2を搭載する。
もちろん最新フラグシップモデルと比べれば、多少見劣りする部分はあるが、Androidスマートフォンとして現時点で十分な性能を持ち、PHSを搭載して開発が複雑化したであろうことにともなう、スペック上の弱みは見当たらない。
端末価格も直販サイトの「ウィルコムネットショップ」では、一括で7万1280円(2970円×24回)ながら、W-VALUE割引が5万4720円(2280円×最大24回)が発生するため、実質1万6560円とお手頃になっている。
「DIGNO DUAL 2 WX10K」の主なスペック | |
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メーカー | 京セラ |
ディスプレー | 4.7型液晶 |
画面解像度 | 720×1280ドット |
サイズ | 約66×134×10.9mm |
重量 | 約134g |
CPU | Snapdragon MSM8960 1.5GHz (デュアルコア) |
内蔵メモリー(RAM) | 1.5GB |
内蔵ストレージ(ROM) | 16GB |
OS | Android 4.2 |
下り通信速度 | 最大76Mbps(SoftBank 4G) |
3G対応周波数 | 900MHz/1.5GHz/2.1GHz (下り最大42Mbps) |
無線LAN | IEEE802.11n(2.4/5GHz対応) |
テザリング | ○ |
カメラ画素数 | リア:約810万画素CMOS(裏面照射型)/イン:約120万画素CMOS |
バッテリー容量 | 2000mAh |
FeliCa | ○ |
ワンセグ | ○ |
赤外線 | ○ |
防水/防塵 | ○/○ |
連続待受時間 | 約310時間 |
連続通話時間(PHS) | 約18.5時間 |
カラバリ | ブルー/ブラック/ホワイト/ピンク |
発売時期 | 7月18日 |