エプソンダイレクトの一体型デスクトップPC「Endeavor PT100E」に、タッチ対応ディスプレー搭載モデルが登場した。当然OSはWindows 8を搭載し、タッチ操作ですいすい使えるようになっている。シンプルでビジネス用途にも向いた一体型マシンの使い勝手を紹介しよう。
なお、従来のスタンダードディスプレー搭載モデルも販売が続けられるが、今回は新しいタッチ対応ディスプレー搭載モデルの紹介だ。BTOによって本体構成は変更できるが、メニュー中最上位のCPUであるIntel Core i7-3770Sを搭載したモデルを試用している。
タッチ対応ディスプレーを搭載したシンプルマシン
まずは「Endeavor PT100E」の外見をチェックしよう。本体カラーはグレーがかったホワイトで、光沢はない。スタンダードディスプレー搭載モデルでは光沢のないノングレアタイプのディスプレーだったが、タッチ対応ディスプレーは光沢のあるグレアタイプだ。表示部の周りに黒いベゼル的なエリアがあり、そこまでがフラットだから画面外からのワイプなどもスムーズに行なえる。
タッチ操作は非常にスムーズだ。グレアディスプレーに手で触れるため多少の指紋はつくが、起動中はまったく気にならない。電源を落としたときに見える程度だから困ることはないだろう。解像度はフルHDで、21.5型というサイズとの相性もよい。アイコンサイズなどもタッチ操作するのに不自由がなく、ちょうどよい大きさに表示されるという印象だ。
ディスプレー下部にスピーカーを配置し、左右の縁が延長されたような短い脚がついている。スタンドを開くとほどよい角度で立つが、さらにスタンドを開いてかなり上向きの状態にすることも可能だ。画面角度は30~50度の間で調整できるから、立った状態で見下ろして使うようなシーンでの利用にも向いている。スタンド部にはケーブルマネジメント用のホールが大きめに設けられており、マシンの後ろ側をすっきりとまとめられそうだ。
電源ボタンなど、操作ボタンはディスプレー下部に集中している。物理ボタンでしっかりと押した手応えもあり、操作ミスは少ないはずだ。
本体の印象はシンプルかつ地味なものなのだが、ディスプレーの光沢と黒い額縁で少し華やかな印象が加わった。自己主張の薄いデザインだけに家庭での利用にも馴染むだろうが、オフィスや店頭でも違和感なく活躍してくれるだろう。
豊富でユニークな配置のインターフェイス群
インターフェイスは本体左右と背面に振り分けられている。本体左側にはメモリカードスロット、USB3.0端子×2、HDMI入力端子、HDMI出力端子が並ぶ。本体右側には光学式ドライブとUSB2.0端子×2だ。
背面側はすぐ見える場所にPS/2端子×2があるほか、右側の下向きに電源端子、USB2.0端子×2、有線LAN端子が並ぶ。さらに逆端にはカバーをはずした内側にUSB2.0端子×1がある。
全体でUSB端子は7つと多い。また背面側の端子が下向きについているおかげで、ケーブルをさしこんだ時に後ろ向きにコネクタが飛び出すことなく、スムーズにケーブルが下に落ちる。カバー内のポートはUSBマウスを使う場合のレシーバーなど、取り外すことがない小さなものを取り付けておくとよいだろう。
HDMI入力端子があるのも面白い。HDMI出力端子を利用して外部の大型ディスプレーに出力できるPCは多いが、入力端子を使うことで「Endeavor PT100E」が他のPCのディスプレーになるのだ。小さなノートPCをHDMIケーブルで接続すると、「Endeavor PT100E」を大型ディスプレーとしてクローン表示に利用できる。なお、ディスプレーとして利用する場合はタッチ機能は無効になる。
キーボードやマウスも多彩な選択肢あり
「Endeavor PT100E」試用機では光学式ドライブとしてブルーレイディスクドライブが搭載されていた。オプションでこれをDVDスーパーマルチドライブやDVD-ROMドライブに変更することもできるし、光学式ドライブを非搭載にすること可能だ。業務利用などで機能制限を行ないたい場合や、コストを抑えたい場合に便利なメニューだろう。
またキーボードとマウスも選択肢が多い。試用機にはPS/2接続の昔ながらのキーボードが付属していたが、コンパクトキーボードやワイヤレスキーボードにもできる。PS/2接続だけで標準的なものとコンパクトキーボード、コンパクトキーボードにホットキーが付属したもの、と3種も用意されている。これらを利用すると豊富なUSB端子をふさがれず、より周辺機器との接続が快適になるだろう。
面白いのは、ウォッシャブルキーボードがメニューにあることだ。もちろんキーボードとマウスを付属させないという選択も可能。逆にワイヤレスタッチパッドなど一般的ではないものを付属させることもできるなど、ユーザーの好みで細かく指定できるのはうれしい。
実際の利用感やベンチマークによる性能評価については、次回ご紹介しよう。