10月16日、グーグルは企業内でのドキュメント検索を提供する「Google Search Appliance 7.0」を発表した。新バージョンでは、処理能力を大幅に向上させたほか、エキスパート検索やドキュメントプレビューなどの機能が追加された。
オフィス内でのドキュメント検索に特化
Google Search Applianceは、グーグルの法人ビジネスの先駆けとなった製品で、すでに10年の歴史を持つ。オフィス内でのドキュメント検索に特化しており、企業のイントラネット内に設置し、ドキュメントをアプライアンスに格納。インデックシングを行なうことで、ユーザーがインターネット上のGoogleと同じように検索できるという製品だ。
Googleの検索エンジンをベースにしつつ、ドキュメントへのアクセスに権限を付与するなど、企業での用途に最適化した機能を持つ。「企業においては、必要なコンテンツが必要な時に見つからないという問題が未だに解決されていない。Google Search Applianceでこうした課題を解決するお手伝いをしたい」(米グーグル エンタープライズ統括担当統括部長 マシュー・アイクナー氏)。
新バージョンでは、あらゆるコンテンツを、あらゆるデバイスから安全に検索できる「Universal Search」、非常にシンプルな操作性を提供する「Powerful Simplity」、そして翻訳やサジェスチョンなどを利用可能にする「Google Magic」などが大きな特徴になる。具体的には、検索結果からドキュメントのプレビュー、60言語以上の自動翻訳などの機能が追加された。また、処理能力も大幅に向上しており、単一のアプライアンスで「2000年当時のGoogle.comと同じ」(アイクナー氏)10億ページ分のインデックシングが可能になっている。さらに日本語、中国語、韓国語、アラビア語などの解析の難しい言語について、言語のライブラリを更新し、検索結果を改善させたという。
その他、ドキュメントと担当者をひも付けられる「エキスパート検索」という機能では、社内の同僚や専門家の意見を気軽に得られる。ユーザー側のディレクトリサービスとアプライアンスでサポートされたLDAPを連携させることで、実現しているとのこと。
Google Search Appliance 7.0はすでに出荷済み。ライセンスは検索対象のドキュメント数で異なるという。