AMDオンリー自作PC特集の1回目では、スペック重視のハイエンドPCということで、金額面はあまり気にすることなく高性能なパーツを中心としたPC構成を紹介してきた。
2回目となる今回は、AMDプラットフォームの特徴でもあるコストパフォーマンスの良さを生かして、安価ながら性能も満足できる自作PCを構成してみよう。なお、今回設けたルールは以下のとおり。
- 価格は5万円以内。
- 各ショップやメーカーが展開しているセット割引などは考慮しない。
- OS代は含めない。
- モニター、マウス、キーボードは含めない。
- パーツ類はすべて新品を使用。中古品やジャンク品は使用しない。
この制約の中で、どの程度のパフォーマンスを実現できるだろうか。
肝となるのは「AMD A」シリーズAPU
5万円という限られた予算のなかで、グラフィックスカードに割り当てられる金額は多くない。かと言って、「ローエンドの製品を購入して性能的に満足できるか?」と言われると、それも疑問が残る。
そんなジレンマを解決してくれるのが、「AMD A」シリーズAPUだ。これまでのCPU内蔵グラフィックスと言えば、ローエンドグラフィックスカード並の性能が発揮できれば十分だった。しかしAMD Aシリーズでは、ミドルレンジ向けである「Radeon HD 5600」相当のGPUコアを統合。これにより、内蔵グラフィックスの常識を覆す性能を実現している。そこで今回は、このAMD Aシリーズを中心にパーツ構成を検討していく。
AMD Aシリーズのラインナップ
A8-3850 | A6-3650 | A6-3500 | A4-3400 | A4-3300 | |
---|---|---|---|---|---|
ソケット | Socket FM1 | ||||
コア数 | 4 | 3 | 2 | ||
動作周波数 | 2.9GHz | 2.6GHz | 2.1GHz | 2.7GHz | 2.5GHz |
2次キャッシュ | 4MB | 3MB | 1MB | ||
内蔵GPU | Radeon HD 6550D | Radeon HD 6530D | Radeon HD 6410 | ||
シェーダープロセッサー数 | 400 | 320 | 160 | ||
テクスチャーユニット数 | 20 | 16 | 8 | ||
ROP数 | 8 | 4 | |||
GPU動作周波数 | 600MHz | 443MHz | 600MHz | 443MHz | |
TDP | 100W | 65W | |||
実売価格※1 | - | 1万500円 | 7500円 | 6000円 | 5400円 |
※1 実売価格は11月29日掲載の「サハロフ佐藤のアキバ定点観測」での目標価格を引用
それでは次ページから、本特集おすすめのパーツ構成を紹介していこう。価格を抑えるのはもちろんのこと、できる限り性能にもこだわってパーツを選択している。
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