このページの本文へ

これだけは知っておきたいECサイトの基本

2011年07月27日 11時00分更新

文●パワープランニング

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷
web-keyword

 ECサイトとは、一般的には商品やサービスをインターネット上で購入できるサイトのことを指します。ECサイトには、企業間の購買取引に使われる「B to B※1」、オークションサイトのように個人間の売買に使われる「C to C※2」、Amazon.co.jpのように企業と個人間の購買取引に使われる「B to C※3」があります。この中でもっとも多いのが、B to CのECサイトです。

 ECサイトは、企業サイトやブログなどとは異なり、ECサイト運営自体が「事業」であることが最大の特徴です。サイト構築以外にもモノやサービスなどを仕入れる必要があり、販売から顧客対応・管理まで、ほとんどの業務でインターネットを活用します。

※1 Business to Businessのこと。B2Bと略されるときもある

※2 Consumer to Consumerのこと。C2Cと略されるときもある

※3 Business to Consumerのこと。B2Cと略されるときもある

サイトコンセプトと構築方法の決定

 ECサイトの構築に必要な過程と要素を、B to Cのサイトを例に説明します。ECサイト運営は事業ですから、最初に明確ななビジネスモデルを元に、どのような商材をどう販売するのか、サイトコンセプトを決定します。サイトコンセプトが事業成功の可否を担う重要な要素です。

 次に、サイトコンセプトに沿って自社サイトとして構築するか、あるいはショッピングモールなどに出店するかを決定します。自社でECサイトを構築する場合、必要なシステムの開発やサイトの制作にコストや時間はかかりますが、思いどおりのサイトを構築できるのが利点です。ひと昔前なら非常に高価でしたが、昨今ではECサイト用のオープンソースソフトウェアも多く、必要に応じてカスタマイズしながら、比較的安価で構築できるようになりました。

 一方、ショッピングモールなどに出店する場合は、サイト制作や運営に制約があるものの、短期間でECサイトを構築でき、ショッピングモール運営元のプロモーション展開を期待できるといった利点があります。

ECサイトの要件定義

 自社でECサイトを構築する場合は、予算規模や購入者層などを把握し、必要なページデザインやシステムを確定した後、要件を定義していきます。ECサイト固有の要件には、大きく分けて販売機能と管理機能があります。販売機能とは、商品一覧ページや商品の在庫状況などをあらわす商品紹介機能、ショッピングカートや決済方法選択などの商品注文機能、会員登録や注文履歴一覧表示ができるマイページ機能などを指します。管理機能とは、受注・配送管理システム、商品管理・在庫管理、顧客管理などのバックヤードのシステムです。

 ショッピングモールへ出店する場合は、モール側のシステムの仕様に合わせながら要件を定義します。

 どちらの場合も、携帯電話やスマートフォンに対応させる場合は、要件に必要な事柄を加えておきます。また、顧客対応ポリシー、法律に基づく運営者情報やプライバシーポリシーの記載なども必要です。

著者:パワープランニング株式会社

「人と企業が共に成長し、新しい感動を創る」を経営理念として、2003年7月に会社設立。成長し続けるインターネット市場において、複数のWebサイトを企画・運営。腕時計の圧倒的な品揃えと販売実績を持つ通販サイト「腕時計本舗」、マンションでペット生活を応援するペット用品通販サイト「モコペット」、生命保険に入りたい・見直したいをプロの視点でお手伝いする「みんなの生命保険アドバイザー」などを展開。複数のWebサイトを企画・運営しているが、立ち上げ後の「育成」とに重点を置いた『サイト牧場』という戦略を元に、さまざまな分野で「日本一のサイト」へ挑戦する。

書影

書籍版は、企画・設計・制作・運用など、Webディレクション業務の大まかな流れに沿って構成。最新情報を盛り込み、書き下ろしのコラムや用語集も収録しました。ずっしり重い1030g、厚さ19.5mmで、苦手分野を穴埋めしたい新米Webディレクターや、これからWebディレクターを目指す方におすすめの1冊です。

Webディレクション標準スキル152

本体 4,280円+税、AB判392ページ(オール4色刷)
ISBN:978-4-04-868746-1

Amazon.co.jpで買う 楽天ブックスで買う

この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています