再印刷もしやすいフォトプリントが快適
写真印刷は、メモリーカードやUSBメモリーに写真を保存して挿入するか、PictBridge接続で行なえる。写真は撮影日付で管理されており、日付ごとにフォルダーが作られているイメージで操作可能だ。カード内に大量の画像がある場合には、最新画像から9999枚が検索対象となる。
写真は1枚を選択してプリントする他に、インデックスプリントの作成や、定型レイアウトに割り付けてのカード印刷をサポート。いくつかの定型レイアウトから好みのものを選択し、日付を指定すると、大きく扱う写真と小さく扱う写真とを自動選択して割り付けてくれる。採用する写真の選択も可能だが、自動選択では自分では思いもよらなかった組み合わせが提案されるのが面白い。
一度印刷した写真は本体内に保存されるため、再印刷が簡単にできる。保存量は、1枚2MB程度の写真ならば100枚まで可能で、不要な写真は個別に選んで削除できる。携帯電話から赤外線通信でのプリントも行なえるので、デジタルカメラを持っていない人でも楽しめる。
年賀状作りを家族のイベントにしてくれる1台
印刷品質はエプソンらしい鮮やかな発色だ。顔を自動判別して逆光写真でも明るくキレイな肌色に見えるようにしたり、室内で撮影した写真の色かぶりを補正したりと、写真そのものの出来映えを良くしてくれる「オートフォトファイン!EX」も頼もしい。小顔効果と美白効果を加えてくれる「ナチュラルフェイス」も、女性の写真プリントには活躍するだろう。
読者の中には、印刷方式がインクジェットという点を気にする人もいるかもしれない。コンパクトフォトプリンターの一部で採用されている昇華型と比較すると、耐水性の面では若干劣るかもしれない。しかしエプソン独自技術による「つよインク200」は、耐光性50年/耐オゾン性15年をうたい、条件さえ揃えばアルバム内で200年キレイに保存できるとしており、長期間残したい写真でも安心だろう。
プリンターとしてだけではなく、フォトフレームとして利用できるというのも良い。リビングに置いて普段から活躍してくれそうだ。キーボード以外にも付属リモコンでも操作可能で、特にスライドショー機能の利用時に気に入った写真を見つけ次第印刷予約をするといった使い方が便利だ。家族でわいわいと楽しみながら年賀状のデザインや利用写真の選別を行なえば、年末の面倒な作業だった年賀状作りがレジャーになるかもしれない。
宛名達人 E-810は、PC用のレタッチソフトや年賀状ソフト+一般的な複合機に比べれば確かに機能は少ないのだが、実際に使ってみると、必要十分だと感じた。メッセージをもう3mm右へ寄せたい、というようなこだわりを持つ人には向いていないが、キレイなはがきを簡単に作りたい、写真を手軽にプリントしたいという需要は確実に満たしてくれる。毎年年賀状作りに四苦八苦している人には、ぜひお勧めしたい。
エプソン「宛名達人 E-810」の主な仕様 | |
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直販価格 | 5万4980円(Epson Direct Shop) |
液晶ディスプレイ | 7.0型 |
印刷解像度 | 5760×1400dpi/MACH方式 |
印刷速度 | L判 写真用紙<光沢>:約30秒 |
インク | 4色一体型インク(ブラック/シアン/マゼンダ/イエロー) |
ペーパー | カード、L判、KG、ハイビジョン、郵便はがき(インクジェット紙/光沢インクジェット紙)、写真用紙(絹目調) |
給紙容量(ASF) | L判:最大20枚、はがき:最大20枚 |
インターフェース | USB 2.0×2、IrDA、IrSimple、メモリーカードスロット(メモリースティック/PRO、CF、SD/SDHC、MMC、xD-Pictureなど対応) |
サイズ(幅×奥行き×高さ)/重量 | 228×158×192mm/重量約2.6kg |