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Colorio PM-A920

Colorio PM-A920

2006年11月17日 20時00分更新

文● 行正 和義

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Colorio PM-A920

セイコーエプソン/エプソン販売

オープンプライス(実売価格:3万円台後半)

従来型複合機の正常進化形
オプションで両面印刷や有線・無線LANにも対応

セイコーエプソン/エプソン販売の「PM-A920」は、同社インクジェット複合機の主力となる普及モデルにあたる製品だ。最高解像度5780×1440dpi、最小インク滴1.5plといった仕様は前年のモデル「PM-A890」を継承するが、今年のColorioシリーズでは新機能として、従来3種類のインク滴を打ち分けていた“MSDT”(Multi Size Dot Technology)は5サイズの打ち分けが可能な“Advanced-MSDT”となり、画像処理プロセッサ“REALOID”(リアロイド)の搭載によって画像変換や補正などの処理がより高速となった。スペック上でも、L判印刷で従来機種PM-A890の32秒から23秒へと、約40%の速度向上が実現されたという。

“Colorio”PM-A920
セイコーエプソン/エプソン販売の普及クラスの複合機“Colorio”「PM-A920」。

 また、PM-A890は背面の給紙トレイ1つのみだったが、A920では本体前面の給紙カセットを併せて装備する“W給紙”になるなど、ペーパーハンドリングとしては上位機である「PM-T990」や「PM-A970」とほぼ同様。さらに、PMシリーズでは珍しく背面にオプションで“両面印刷ユニット”を装備可能となっているのも大きな特徴だ。

前面下部と背部のトレイを開いたところ トップカバーを開いたところ
ボディーの前面下部を手前に倒すと排紙トレイに、さらにその下には給紙カセットが収納される。後部の給紙トレイを倒すと本体と一体化し、ホコリなどの進入を防ぐ。トップカバー内にはフィルムスキャン用光源が格納されている。フィルム/スライドのマウントは付属する。前面給紙トレイ部にはDVD-R/CD-R印刷用トレイをセットしている。

 インクシステムはPM-T990とは異なり、インクカートリッジが印刷ヘッドに装着されてヘッドとともに移動する方式で、同社では比較的オーソドックスなタイプだ。インク種別はC/M/Y/Bk/ライトシアン/ライトマゼンタの6色で、インクノズルとタンクが別体型となっている。

上部カバーを開いてインクタンクを露出した状態
インクは6色別体型カートリッジをヘッド部に並べて装着するタイプ。手前にあるのはUSBケーブルで、左奥から本体内の溝に沿わせて内部のUSBコネクタ(カートリッジと操作パネルの間)に挿入することで背面に余分なスペースを取らない配慮がなされている。

 スキャナーはCCD方式で、光学解像度3200dpiの6ライン(市松配置2ライン×RGB3色)なのは同社の普及型スキャナー製品とほぼ同等。トップカバー内にフィルムスキャン用の光源が格納されており、35mmフィルム(スリーブ)なら6コマ、スライドでは4コマのスキャンが可能なスペックも従来モデルや上位モデルと同様だ。

前面 トップカバーを開いたところ
コンソールパネル下は大きく開く。メモリーカードスロットは2つだが、CF/SDカード/メモリースティック/xDピクチャーカードに対応するマルチタイプ。DVD-R/CD-Rは付属マウントに装着してセットするタイプだが、マウントを挿入する印刷ガイド(排紙トレイ上の灰色の部分)は電動でせり出すようになっている。背面は中央下にあるノブをつまんで引っ張れば大きく開き、両面印刷ユニットを装着できるようになっている。

 操作パネルは3.5インチ液晶ディスプレーを中心にモードスイッチとカーソルキーなどが左右に並び、基本的なレイアウトなどは従来機や上位機と共通する。液晶パネルはPM-T990の“Photo Fine Ultra”ではなく従来型のTFT液晶だが、大きめな文字表示などもあって視認性や高い。ただ、PM-T990に搭載されていた“仕上がりView”機能がないのはやや残念。従来型液晶パネルとはいえ、明るさや発色などの目安を見るには十分だと思うのだが。

メニュー表示
各種メニュー表示。左上のコピーメニューはコピー機のようにシンプルな表示となっているが、ほかの各種機能はアイコン+テキストのメニュー表示に従って作業を進める。右下はメモリーカードからの選択印刷表示。

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