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HP Photosmart C6175 All-in-One

HP Photosmart C6175 All-in-One

2006年11月10日 22時53分更新

文● 行正 和義

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HP Photosmart C6175 All-in-One

日本ヒューレット・パッカード

2万9820円(HP Directplus専用モデル)

インクジェット複合機もかなり普及が進み、家庭におけるプリンターの標準となりつつあるが、オフィスに鎮座するコピー機と比べてもの足りないのが“オートドキュメントフィーダー(ADF)”の存在だ。コピーやファクス原稿を自動給紙するADFはオフィスの業務用機には必ずといっていいほど付いているものの、家庭用複合機においては省略されることが多く、搭載しているのはSOHO向けモデルのごく一部のみという場合がほとんどだった。日本ヒューレット・パッカードでも“Officejetシリーズ”としてADF付きモデルがあったものの、やや大柄なボディーなどはホームユース向けとは言いがたい製品だ。

ホームユースを意識したホワイト基調のボディー

HP Photosmart C6175 All-in-One
ADFを装備する家庭/SOHO向け複合機、日本HPの「HP Photosmart C6175 All-in-One」。

 今回2006年冬モデルとして発表された、同社直販専用モデルの複合機「HP Photosmart C6175 All-in-One」は、6色インクのプリンターとフラットベッドスキャナー、メモリーカードスロット、ファクス、有線/無線LANを備える多機能な複合機であり、大きな特徴が家庭用を意識しながらもADFを標準搭載している点だ。

 印刷機能は同社の“スケーラブル・プリンティング・テクノロジー(SPT)”により、印刷ヘッドとインクタンクが分離したユニットを搭載する。

トップカバーを開き、フィルムガイドを出した状態
トップカバー部の開く部分は給排紙のガイドのみで、用紙搬送ユニットとスキャン部は本体右側の開かない部分に収納されている。

 スキャナー部は4800dpiのCIS(コンタクト・イメージセンサー)方式で、CCDスキャナーを採用する同時発表の店頭販売向け複合機「HP Photosmart C7180 All-in-One」とは差別化されている。CISスキャナーはCCD方式と異なりフィルム(透過原稿)や厚い冊子のスキャンには向かない(中央部が原稿台から浮いてしまうと黒くつぶれてしまう)ものの、スキャンユニットそのものがコンパクトに収まるので本体サイズを小さく抑えたい家庭向け複合機には向いている。

前面操作パネル部
給紙トレイ/フォトトレイ/排紙トレイの三層構造の前面。左側にメモリーカードスロットが用意される。

 ボディーはツヤのあるホワイトをメインにしており、オフィス機器然としたグレー中心のOffecejetシリーズとは印象の異なる、ホームユースを強く意識したデザインとなっている。操作部や給紙トレイを除けば本体は直方体に近く、上面にADFが装備されていることもあって高さは247mmとややずんぐりした形状だ。同社のプリンターではおなじみの“前面給排紙構造”と“ハガキ/L判用フォトトレイ”を備えた構造で、背面に装着する自動両面印刷ユニットも同梱している。

側面 背面
前面には操作パネルが張り出しているものの給紙トレイのため必要な空間ということもあってそれほど場所を取るという印象はない。背面の両面印刷ユニットにしてもどのみちトップカバーを開くために、この程度の空間は必要となる。背面中央の両面印刷ユニットは取り外し式。左にはUSB、LAN、ファクス用モジュラコネクタ、DC入力端子が並ぶ。

 操作パネルは手前に傾斜した前面に集中配置されており、コピーやスキャン、フォトプリントなど、それぞれの機能ごとにスタートキーが用意されているのはC7180と同様だ。操作パネルの傾斜角度を変えることはできないが、左端にある2.4インチ液晶パネルはチルトさせてほぼ垂直にすることもでき、高い位置に設置したときの視認性も確保されている。

操作パネル
操作パネルの液晶は2.5インチとやや小さめ。スイッチ類は多く、機能ごとに分類して並んでいる。

 操作性自体はC7180などとほぼ同様。まずコピーやスキャン、ファクスなどのメニューボタンを押し、液晶パネルに表示されるガイダンスに従って用紙サイズなどを指定し、それぞれのスタートキーを押せばよい。同社プリンターに搭載されている用紙幅、用紙種別センサーによって印刷品質を細かく指定しなくてもサイズや用紙ミスなどの失敗が少なく、単純にスタートキーを押すだけでほとんど問題は起こらない。ADF部にはセンサーが備わっており、原稿をADFにセットすればADFから原稿を給紙し、そうでないときはガラス面を自動スキャンするようになっているので、コピーやファクスも原稿をセットしてスタートキーを押すだけ、という操作は直感的で極めて簡単だ。

インクタンク
スキャン部(ガラス面およびADFユニット)と操作部が一体となったカバーを引き上げると、SPT採用プリンターならではのインクタンク別体型印刷エンジンが現われる。

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