カノープス(株)は10日、1080iほかハイビジョン映像の編集にフル対応したノンリニアビデオ編集ワークステーション『HDWS-3000』を8月中旬に発売すると発表した。価格は510万円(税別)を予定している。
会場で展示されていた『HDWS-3000』システムの一例。本製品にディスプレーは付属しない |
発表会では、ビデオ開発本部 ビデオ製品企画部の久木海(ひさきわたる)氏らが出席し、製品概要について説明した。
ビデオ開発本部 ビデオ製品企画部の久木海氏 |
『HDWS-3000』は、同社のビデオ編集システムのフラッグシップモデル。デュアルコアのXeonプロセッサーを2基搭載することで、物理的に4つのCPUコアを搭載。従来モデル『HDWS-1000』と比べて、4ストリームを同時に処理できるようになり、2倍近くの性能向上がみられたという。またデータ用として『HDWS-1000』の3倍以上となる1TBのHDDを搭載する。そのほか『HDWS-1000』ではオプション扱いだったUltra320 SCSIを標準搭載する。
もちろんハードウェア面だけでなくソフトウェア面も強化されている。『EDIUS Pro version 4』を搭載し、対応する解像度の拡充や最大8台までのマルチカム編集に対応している。また、同社オリジナルの映像圧縮/伸張技術“Canopus HQ Codec”も機能拡張し、業務用映像規格の“HDCAM”と同等以上の高画質と繰り返し編集してもクオリティーを維持できるようになったほか、グラフィックスデータとのコンポジット編集を高速化している。
『HDWS-3000』基本コンセプト。ハイスペックによる作業効率の向上などを謳っている | RAID10構成で完全二重化した1TB HDDなど、信頼性や使い勝手も向上している |
入力端子はBNC×1(HD/SD-SDI共用)、出力端子はBNC×2(同)。DV入出力端子としてIEEE 1394a(6ピン)を3つ搭載する。また、外部同期入力としてBNC×1(3値 SYNC、BlackBurst)を搭載。VTRコントロール端子としてD-Sub9ピン(RS-422A )×1を備える。
本体サイズと重量は幅220×奥行き500×高さ430mm/約22kgで、最大消費電力は650Wとなる。
また、マルチI/Oプロセッサー『HDBX-1000H』が付属した『HDWS-3000MIP』も用意。アナログ入出力端子を搭載し、さまざまなビデオ機器との接続が可能になるほか、ハードウェアでのアップ/ダウンコンバートも行なえる。発売時期は8月中旬で、価格は630万円(税別)。