日本電気、“BIGLOBE”に新たな迷惑メール対策サービスを追加――迷惑メールをサーバー上で自動判別する“迷惑メールブロックサービス”を提供
2005年03月07日 23時48分更新
日本電気(株)は7日、同社が提供するインターネット総合サービス“BIGLOBE”において、迷惑メールをサーバー上で自動的に選別するサービス“迷惑メールブロックサービス”を5月から会員向けに無償提供すると発表した。これに先駆けて、8日に評価モニターの募集を開始し、同日からモニター向けのサービスを開始する。
“迷惑メールブロックサービス”の基本的なサービスの流れと構造 |
“迷惑メールブロックサービス”は、“BIGLOBE”のインターネット接続会員向けの機能で、利用申し込みを行なうことで、自動的にサーバー側が迷惑メールの自動判別を開始し、ユーザー側では受信拒否の個別設定などを行なう必要はない。これは、“BIGLOBE”が採用した米センドメール社の迷惑メール対策ソフト『Sendmail Mailstream Anti-spam Solution』に組み込まれている米Cloudmark社の迷惑メール自動判別エンジンにより実現した機能だという。
このエンジンは、全世界に120万人いるという米Cloudmarkの迷惑メール判別ソフト『SafetyNet』ユーザー(うち、日本国内の利用者は5000人。現時点では“BIGLOBE”ユーザーは含まれておらず、“BIGLOBE”での正式なサービス開始時には1万人の利用者が追加される見込みだという)から収集した迷惑メールのデータをもとに、Cloudmark社独自のメールヘッダー解析を行なって迷惑メールのデータベースを構築、このデータベースから生成した迷惑メール判定パターンを利用して、メールサーバー上で迷惑メールを自動判別するという仕組み。
Cloudmark社の迷惑メール判別エンジンの特徴 | Cloudmark社の迷惑メール判別エンジンの仕組み。120万の監視役ユーザーとデータベースから生成される判定パターン“カートリッジ”が特徴 |
迷惑メール判別エンジンについて説明した米Cloudmarkの最高技術責任者、ジョーダン・リッター(Jordan Ritter)氏 |
モニター向けサービスの開始以降のサービス拡充の流れ |
BIGLOBEパーソナル事業部事業部長代理の古関義幸氏 |
この日行なわれた記者説明会で、サービスの概要を説明したBIGLOBEパーソナル事業部事業部長代理の古関義幸氏によると、Cloudmark社のエンジンのこれまでの実績は、「迷惑メールの約95%をカットし、誤判断率は1%以下」。現時点での“BIGLOBE”でのテストでもこの実績に近い数値を出しているといい、今後も順次精度の向上に努めていくとしている。
古関氏によると、迷惑メールの被害の現状は、迷惑メールの週平均受信本数は、2001年11月には13.0通だったものが2004円11月には34.0通になるなど、生産性の低下や詐欺行為などの不法行為の被害が拡大している状況にあるという |