西日本電信電話(株)は22日、IPv6に対応したセキュリティー機能やIPv6対応アプリケーションサービスを基本機能として提供するアクセスサービス“フレッツ・光プレミアム”などを提供すると発表した。同日付けで、総務大臣に料金の届け出を行なったという。
“フレッツ・光プレミアム ファミリータイプ” |
“フレッツ・光プレミアム”は、加入者光ファイバーとNTT西日本の地域IP網(v6)を利用して、インターネットサービスプロバイダー(ISP)にIPv4で接続する機能とともに、IPv6アドレスを利用した高品位テレビ電話機能とセキュリティー機能を基本機能として提供するもの。一戸建て向けのアクセスサービス“フレッツ・光プレミアム ファミリータイプ”として提供する。回線速度は上り/下り最大100Mbps(ベストエフォート型)。
テレビ電話は、通話相手の“ダイヤルナンバー”または“ニックネーム”を指定することでダイレクトに通信できる機能で、映像/音声/大容量ファイル/メッセージなどをやりとりできる。通信相手が不在のときは映像/音声などを伝言として残すことも可能。セキュリティー機能は、パソコンにセキュリティー対策ソフトをインストールしてウイルス感染などを防ぐもので、地域IP網(v6)から自動的にパターンファイルなどを更新できるのが特徴。基本機能として各1ライセンスが付属し、複数のパソコンを利用する場合の追加ライセンスとして、テレビ電話の追加ライセンス“テレビ電話機能ライセンス・プラス”やセキュリティー機能の追加ライセンス“セキュリティ機能ライセンス・プラス1”、同4ライセンス“セキュリティ機能ライセンス・プラス4”も提供する。
月額基本料は4515円。屋内配線利用料(月額210円、ビルなどでは1050円となる場合があるという)と回線終端装置利用料(月額945円)が別途必要。初期費用は、契約料が840円、工事費が2万8455円。ライセンス追加サービスの月額利用料は、“テレビ電話機能ライセンス・プラス”が210円、“セキュリティ機能ライセンス・プラス1”が420円、“セキュリティ機能ライセンス・プラス4”が1732.5円。ライセンス追加サービスの初期費用は工事費が2100円。提供エリアは当初、大阪市の一部で、以後Bフレッツの提供エリア内で順次拡大する予定。事前申し込みの受け付けを24日に開始し、2005年3月1日から順次サービスを開始する。
対応ISPサービスは、ソニーコミュニケーションネットワーク(株)の“フレッツ・光プレミアム(ファミリー)”コース(月額1695円、2005年2月受け付け開始)、エキサイト(株)の“500円で光ファイバープレミアムコース”(月額525円、2004年12月22日事前受け付け開始)。
テレビ電話機能とセキュリティー機能 |
同時に、“Bフレッツ”と“フレッツ・ADSL”の付加サービスとして、IPv6アドレスを利用したテレビ電話機能とセキュリティー機能を提供するアプリケーションサービス“フレッツ・v6アプリ”を提供する。テレビ機能は、“フレッツ・光プレミアム ファミリータイプ”との相互通信が可能。月額利用料は504円。初期費用は工事費が2100円。ライセンス追加サービスの料金は“フレッツ・光プレミアム ファミリータイプ”と共通。提供地域は、Bフレッツの場合は“フレッツ・光プレミアム ファミリータイプ”と同じで、フレッツ・ADSLの場合は大阪府から提供を開始し、フレッツ・ADSLの提供エリア内で順次拡大する予定。24日受け付けとサービスの提供を開始する。
“フレッツ・v6キャスト” |
併せて、コンテンツプロバイダー向けのサービスとして、IPv6マルチキャスト通信に対応したコンテンツ配信サービス“フレッツ・v6キャスト”も提供する。これはNTT西日本が指定する収容ビルでコンテンツプロバイダーの配信サーバーを地域IP網(v6)に接続し、“フレッツ・光プレミアム ファミリータイプ”と“フレッツ・v6アプリ”のユーザー向けに映像/音楽などを配信できるようにするサービス。1Gbpsで接続する“1Gbpsメニュー”と、100Mbpsで接続する“100Mbpsメニュー”の2種類を用意する。1Gbpsメニューの基本料は月額315万円で、マルチキャスト配信が可能な付加機能を利用する場合、基本料金として262.5万円、加算料金として配信回線数ごとに210円が必要となる。100Mbpsメニューの基本料金は月額84万円。付加機能使用料は、基本料金が36.75万円、加算料金は1Gbpsメニューと同じ。1Gbps/100Mbpsともに工事費は見積もりとなる。24日に受け付けとサービスの提供を開始する。
同社では、“フレッツ・光プレミアム ファミリータイプ”では、当初、加入者光ファイバー区間(複数のユーザーで共用)を最大100Mbpsで提供するが、2005年3月下旬をめどに最大1Gbpsに高速化する予定。今後、IPv6アドレスを利用した新しいフレッツサービスも順次提供する予定としている。