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【ケーブルテレビ2004 Vol.2】松下、同軸ケーブルを使って最大270Mbpsの高速通信を実現する“同軸ホームネットワークシステム”をデモ

2004年06月25日 18時01分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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松下ブース

松下電器産業(株)ブースでは、21日に同社が発表した、同軸ケーブルを利用して100Mps超(最大270Mbps)の高速伝送を実現する“同軸ホームネットワークシステム”のデモンストレーションが行なわれた。



MoCAの参加団体
MoCAの参加団体

これは、米Entropic Communications社が開発した“c.LINK”という同軸ケーブルを利用して高速伝送を行なう技術を利用したもので、松下電器産業をはじめ、(株)東芝/米シスコシステムズ(Cisco Systems)社/米モトローラ(Motorola)社などが参加する家電向けネットワークの標準化団体“MoCA(Mutimedia over Coax Alliance)”が年末をめどに規格化を進めている。

同軸ホームネットワークシステムの模式図
同軸ホームネットワークシステムの模式図

技術的には、映像配信向けに利用している770MHz帯よりも高い周波数帯をデータ転送に利用するもの。従来は映像配信に離世空いている770MHz帯未満の周波数帯域の隙間を利用していたため、40Mbps以上の高速伝送は実現できなかったという。回線はISP(インターネットサービスプロバイダー、ケーブルテレビ配信事業者など)から集合住宅/宅外の交換機までを光ファイバーで接続、屋内/宅外交換機にc.LINKモデムを設置して同軸ケーブルにメディア変換し、既存のアンテナ回線やRF分配器を通じて各部屋にあるデバイスに接続するというもの。屋内の回線敷設や工事が不要で、屋外についても光ファイバー網の充実により、既存のインフラを有効活用できるメリットがある、としている。

寝室を模したセットとc.LINKモデムの試作機 2階の子ども部屋を模した場所
寝室を模したセットのTVコンセント(RF端子)にc.LINKモデム(試作機)を接続している2階の子ども部屋を模した場所とも同軸ケーブルで結ばれている

会場ではc.LINKモデムの試作機が、子ども部屋や寝室を模したスペースに複数設置され、同軸ケーブルによる高速伝送のデモンストレーション(動画のストリーミング再生)などが行なわれた。本年末にMoCAの機器認定が完了し、2005年末から2006年初頭にかけて製品化が見込まれている。

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