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日立製作所、400GB HDDとDVDマルチドライブを内蔵する『MS-DS400』などDVDレコーダー“Wooo”5製品を発表

2004年04月15日 20時51分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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日立製作所は15日、東京・大手町の経団連会館で記者説明会を開催し、同社としては初のHDD&DVDレコーダー事業への参入と、その第1弾製品となるDVDレコーダー“Wooo(ウー)”シリーズ5製品を発表した。今回発表されたDVDレコーダーは、HDD&DVDレコーダー“MSシリーズ”(2製品)、DVDレコーダーの入門機的な位置づけとなる“DVシリーズ”(3製品)で構成される。価格はすべてオープンプライス。主な特徴と編集部による予想実売価格、出荷開始時期は以下のとおり。

『MS-DS400』
『MS-DS400』

MSシリーズ(2製品)

『MS-DS400』
14万5000円前後 / 6月中旬
400GB HDD、DVDマルチドライブ(全記録型DVDメディア再生対応)、ADAMS-EPG、地上波/アナログBSチューナー内蔵
『MS-DS250』
12万5000円前後 / 5月下旬
250GB HDD、DVDマルチドライブ(全記録型DVDメディア再生対応)、ADAMS-EPG、地上波/アナログBSチューナー内蔵

DVシリーズ(3製品)

『DV-DS160』
8万5000円前後 / 8月上旬
160GB HDD、DVDマルチドライブ(DVD+RW/+Rメディア非対応)、ミルカモ予約、DV入力、メモリーカードスロット、Gコード予約対応、地上波チューナー内蔵
『DV-RV7000』
6万5000円前後 / 7月中旬
HDDレス、VHSビデオ一体型、DVDマルチドライブ(DVD+RW/+Rメディア非対応)、DV入力、Gコード予約対応、地上波チューナー内蔵
『DV-RX7000』
5万5000円前後 / 7月中旬
HDDレス、DVDマルチドライブ(DVD+RW/+Rメディア非対応)、DV入力、Gコード予約対応、地上波チューナー内蔵
立花和弘氏 小泉憲一氏
執行役常務 ユビキタスプラットフォームグループ グループ長&CEO(最高経営責任者)の立花和弘氏ユビキタスプラットフォームグループ事業企画本部事業企画部部長の小泉憲一氏

説明会には、執行役常務でユビキタスプラットフォームグループ グループ長&CEO(最高経営責任者)の立花和弘氏、ユビキタスプラットフォームグループ事業企画本部事業企画部部長の小泉憲一氏らが出席し、HDD&DVDレコーダー事業を立ち上げる同社の経営戦略や各製品の特徴などを説明した。

HDD&DVDレコーダーの将来の展望
立花氏はHDD&DVDレコーダーの将来の展望について、“ハイビジョン対応”(高解像度高画質化)とBBパソコンやインターネット接続など“マルチメディア対応”(マルチメディアサーバー機能の追加)という2つの方向性を示した

立花氏は、「“ユビキタスプラットフォームグループ”全体で“Made in HITACHI(メイド・イン・日立)”戦略を掲げ、中国などの安い生産コストではできない分野を強めていく。特に“薄型TV”“HDD/DVDアプライアンス(HDDやDVDを搭載した家庭向け専用機)”“BBパソコン(ブロードバンドインターネットに接続することで進化を発揮する動画機能などに特化したパソコン)”を三種の神器と位置づけ、これらを社内協業で大きな事業に発展させ“グループの柱”にしていきたい」と、新事業の船出に向けての強い決意を示した。



MS-DS400/DS250に搭載している日立グローバルストレージテクノロジーズ社の3.5インチHDD
MS-DS400/DS250に搭載している日立グローバルストレージテクノロジーズ社の3.5インチHDD

小泉氏は新製品の特徴について、「400GBの大容量HDDを米国の日立グローバルストレージテクノロジーズ社、DVD-RAM/R/RWメディアの記録および全記録型DVDメディアの読み込みに対応するDVDマルチドライブを(株)日立エルジーデータストレージと、どちらも関連会社から調達することで早期評価や開発の迅速化が果たせた。さらに、大容量HDDに多くの番組(最大1000件)を記録できるので、高速な検索機能“快速検索”を装備。加えて、ビットレート12Mbps超の高画質モード“XP+”を搭載し、動きの激しいスポーツなど、アテネ五輪の録画シーンにも役立つ機能を搭載した」と、新製品のメリットを述べた。


『MS-DS250』
『MS-DS250』

MS-DS400とMS-DS250は、DVDマルチドライブを搭載するHDD&DVDビデオレコーダー。両社の違いはHDDの容量のみ。記録フォーマットは、DVD-RAMがDVD-VR/MPEG-2データ(MPEG-2データは本機種で記録したもののみ再生可能)、DVD-R/RWがDVD-Video。衛星/地上デジタル放送に採用されている1回だけ録画可能(コピーワンス)な著作権保護機能“CPRM(Content Protection for Recordable Media)”に対応し、DVD-RAMにDVD-VRフォーマットで記録することで映像の“移動”(HDDからは削除される)、もしくは“ダイレクトレコーディング”(直接DVD-RAMメディアへの記録)が可能。各メディアの記録速度は、DVD-RAMが最高3倍速、DVD-Rが4倍速、DVD-RWが2倍速となる。

ADAMS-EPGでの予約画面
ADAMS-EPGでの予約画面

録画予約の指定や番組情報を表示するEPG(電子番組表)機能として、テレビ朝日系列の地上波で配信される“ADAMS-EPG”をサポート。番組名や出演者、番組情報に含まれる文字列などで目的の番組を検索できるほか、視聴中の番組の情報を取得して、途中から録画開始しても自動的に録画終了時間を設定する“オートストップ録画”、予約指定した時間から最長1時間/3番組分を録画しておき、再生時に不要な番組として削除するか、別ファイルとして保存するなどの選択が可能な“自動延長録画”機能などを備える。予約番組数は月間で最大100件。

チューナーは地上アナログ放送(VHF/UHF/CATV)/BSアナログ放送に対応。信号劣化による画像の二重映りやノイズ混入を補正する“GRT(ゴーストリダクションチューナー)”“3次元Y/C分離”“3次元DNR(デジタルノイズリダクション)”などの高画質化機能を搭載。



MS-DS400の背面
MS-DS400の背面

インターフェースは、S-Video×3/コンポジット×3の映像入力、アナログ音声(ステレオ)×3の音声入力、D2×1/S-Video×2/コンポジット×2の映像出力、アナログ音声(ステレオ)×2/デジタル音声(光角型)×1の音声出力、および将来の拡張用としてUSB 1.1端子を備える。

本体サイズと重量は、幅430×奥行き352×高さ75mm/約6.0kg(MS-DS250は約5.9kg)。消費電力は約67W(同約65W)。


『DV-DS160』
『DV-DS160』

DV-DS160は、DVDマルチドライブと160GB HDDを搭載するHDD&DVDビデオレコーダー。MS-DSシリーズに比べると、EPG機能を省略し、DVD+RW/+Rメディアの再生に未対応。DV入力端子を備える(DVシリーズ3機種共通)ほか、SDメモリーカード/MMC/スマートメディア/CF/マイクロドライブに対応するメモリーカードスロットを備える(DV-DS160のみ)。記録フォーマットは、DVD-RAM/RWがDVD-VR、DVD-RはDVD-Video。各メディアの記録速度は、DVD-RAMが最高3倍速、DVD-Rが4倍速、DVD-RWが2倍速となる。

録画機能として、“Gコード”をサポートするほか、独自の予約支援機能“ミルカモ予約”を搭載する(ミルカモ予約はDV-DS160のみ)。ただし、会見時点ではこれに関する詳細は明かされなかった(現在開発中とのこと)。録画可能件数は年間で最大24件。チューナーは地上アナログ放送に対応。GRTと3次元Y/C分離は省略され、“3次元DNR(デジタルノイズリダクション)”を搭載する。

インターフェースは、S-Video×2/コンポジット×2/DV(IEEE 1394)×1の映像入力、アナログ音声(ステレオ)×2の音声入力、D2×1/コンポーネント×1/S-Video×2/コンポジット×2の映像出力、アナログ音声(ステレオ)×2/デジタル音声(光角型および同軸)×1の音声出力を備える。

本体サイズと重量は、幅430×奥行き272×高さ79mm/約4.5kg。消費電力は約50W。


『DV-RV7000』 『DV-RX7000』
『DV-RV7000』『DV-RX7000』

DV-RV7000はDVDマルチドライブとVHS(S-VHS簡易再生機能付き)のビデオデッキを、DV-RX7000はDVDマルチドライブのみを搭載するDVDビデオレコーダー。どちらもHDDは非搭載。DVD+RW/+Rメディアの再生には未対応で、記録フォーマット、および録画機能やチューナーはDV-DS160と共通。

インターフェースは、S-Video×2(DV-RV7000は1)/コンポジット×2/DV×1の映像入力、アナログ音声(ステレオ)×2の音声入力、D2×1/コンポーネント×1/S-Video×2(DV-RV7000は1)/コンポジット×2(同1)の映像出力、アナログ音声(ステレオ)×2/デジタル音声(光角型および同軸)×1(DV-RV7000は光角型のみ)の音声出力を備える。

本体サイズと重量は、DV-RV7000が幅430×奥行き333×高さ84mm/約5.3kg、DV-RX7000は幅430×奥行き272×高さ69mm/約35kg。消費電力はDV-RV7000が約45W、DV-RX7000は約35W。

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