先日のDuron-1.1GHzでその謎が解けた省電力版Athlonファミリに上位モデルが登場した。今回店頭に並んだのは省電力版Athlon XP 1500+。日本AMDが1月18日に行った発表会会場でSFF(Small Form Factor)の展示機が採用していた、FSB 200MHzで実クロック1.30GHzの製品だ。クレバリー1号店が1万3980円でバルク版の販売を開始している。
クレバリー1号店では「Mobile Athlon XP」として販売している。FSBは正しくは200MHz |
“AXL1500DLT3B” |
OPN(Ordering Part Number)は“AXL1500DLT3B”。3文字目の“L”が省電力版である証だ。モデル・ナンバーの後ろ5桁を順に読み解いていくと、「OPGAパッケージを採用し、VCore1.50V、温度上限90℃でL2キャッシュ容量256KB、FSB 200MHz」となり、はじめてOPGAの茶色パッケージを採用した以外はこれまでに登場した省電力版Athlon XP 1200+や省電力版Duron-1.1GHzのスペックを踏襲している。つまり、省電力版Athlonファミリの特徴である、動作電圧を固定したまま動作クロックのみを動的に変化させCPUの発熱量を抑える技術“Cool'n'Quietテクノロジ”を採用していることになる。もっとも、その動的な変更をどのように行うのか(そもそもエンドユーザー側で行えるのか)については相変わらず不明のままなのだが。
裏面もごらんのとおりで、ぱっと見は従来のAthlon XPと区別がつかない |
ちなみに今回も日本AMD代理店による国内正規流通版。省電力版Duron-1.1GHzと同様、対応OSはWindows XPのみ、また現在のところ動作確認済みマザーボードはASUSTeKとMSIの一部製品のみとされており、人柱仕様である点は相変わらずだ。ただし、駆動電圧が低い(=消費電力が低く、発熱量も低い)状態で処理速度が向上した今回の省電力版Athlon XP 1500+が魅力的なのは事実で、最近ラインアップの拡充してきたAthlon XP対応小型ベアボーンPCなどでドライブさせてみたい衝動が起こってくる魅力を持った製品なのも事実である。
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