今週にも登場予定だったデュアルAthlon MP対応の新チップセット“AMD-760MPX”搭載マザーボードの発売延期が決定した。原因はUSB1.1関連の不具合。詳細は明らかになっていないが、どうやらSouth Bridge“AMD-768”に何らかの問題が発生したようだ。本日の正式デビューが予想されていたASUSTeK製「A7M266-D」、そして明日20日発売予定とされていたTyan製「Tiger MPX」とも、今週中の入荷は絶望的となっている。
A7M266-Dはすでにアキバ(や地方都市の一部)で1、2枚ほど流通してしまったが、その“流通品”を出荷した代理店のユーエーシーによると「他店でも行われている展示や動作デモ、あるいは検証用に出荷した完全なサンプル。もちろん、USB1.1まわりには不具合がある」もの。同社では、オンボードのUSB端子を使えなくして、代わりにPCI接続のUSBインターフェイスカードを同梱したものを製品版として来週早々にも出荷する予定だという。若干遅れるものの、なんとか年内、クリスマス直後の26~27日には店頭に並びそうだ。
USER'S SIDE本店のポップ。すでに予約もかなりの数に上っていたが、残念ながら発売延期に |
一方Tiger MPXの20日発売を予告していたUSER'S SIDE本店によると「出荷直前でUSBに不具合を発見したため、Tyanは責任を持って出荷停止した」とのこと。同店によれば、先に発売延期を決定しているMSIと同じく、South Bridgeを不具合のないものに換装してから出荷する予定になっているという。このため年内の入荷は難しいとしており、あくまで経験に基づく推測としながらも「少なくとも1月中旬までは登場しないのではないか」(USER'S SIDE本店)。Tyanよりも先に発売延期したMSIの方が、早く登場する可能性も示唆している。
すったもんだのあったAMD-760MPXマザーボードを取り巻く環境だが、年末ギリギリのところでようやく落ち着きそうな気配。とにかく早く手に入れたいなら来週の“USBカード付き”を、そうでないならのんびりと正月を過ごしつつ、1月中と思われる“換装版”を待つといいだろう。
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