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ゲーム機なのにPDA?気になる小型デバイスが日本上陸!

2001年12月13日 22時38分更新

文● 小磯

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GP32パッケージ

 一見「ネオジオポケット」風の小型ゲーム機が韓国からアキバにやってきた。製品名は「GP32」。国内のゲーム関係展示会へ積極的に参加している韓国企業、Gamepark製だ。メッセサンオーカオス館が入荷し、3万4800円で販売を開始している。



GP32
「GP32」。ゲームボーイアドバンスとネオジオポケットを足して2で割ったような外観
スマートメディアスロット
本体上部中央に装備するスマートメディアスロット。その隣にはUSB端子も見え、インターフェイスはPDAに近い

 GP32は、ゲームコンソールの既成概念を打ち破り、スマートメディアをROMの代わりに用いているのが最大の特徴。韓国では“スマートメディア入りゲーム”がパッケージ販売されているほか、GP32の専用ウェブサイト(http://www.gp32.com/)でもダウンロード販売が始まっており、“PCにダウンロードしたゲームをUSBケーブルでGP32本体に転送し、遊べる”端末になっている。また、標準でMP3デコーダを搭載しているため、スマートメディアにMP3ファイルを保存しておけばMP3プレーヤとしても利用可能。GP32のウェブサイトによればオプションで無線による接続も可能なようで、無線で接続した4台で同時対戦などもできるようだ。



ナゾコネクタ
詳細不明といえば、本体底部中央にもナゾのコネクタが

 このほか大きな特徴としては「ユーザーが自分でアプリケーションを開発し、フリーウェアやシェアウェアとして公開できる」(メッセサンオーカオス館)点が挙げられる。現在のところ、SDKが配布されているのか開発言語仕様が公開されているのか、あるいはPC用の開発言語互換なのか詳細は不明だが、自前で用意できるのなら可能性は無限大というわけだ。たとえばPCとGP32を交互に使うようなゲームを製作したり、ゲーム以外にも、スケジューラなどを作ればPDAとしても利用できそう。



コントローラ
やや個性的なコントローラ

 同様のコンセプトを持つ製品としては、11月にアクアプラスから「P/ECE」が発売されているが、ブランドイメージとキャラクターをウリになっているP/ECEとは違い、GP32は携帯ゲーム機として十分第一線で勝負できるハードウェアのポテンシャルが最大の魅力。主なところでは320×240ドット/65536色の3.5インチ反射型TFT液晶を搭載し、CPUにはARM9(32bit RISC CPU)を採用、サウンドチップは16bitステレオに対応し、Waveファイルの4ch同時再生やMIDI再生が可能となっている点が挙げられるだろう。単3電池2本で約12時間の駆動ができるというのもうれしいところだ。


左は電源投入時の画面。このあと標準ではゲームモードに入る(中央)。右はPC接続モードで、パッケージ同梱のデータ管理ソフトをPCにインストールすると、専用ウェブサイトとPC、そしてGP32を接続できる
起動時ゲームモードPC接続モード
MP3再生モード。右はプレーヤ部で、表示は韓国語対応(アルファベットについては不明)となっている
MP3再生モードプレーヤ
韓国語マニュアル
マニュアルは韓国語。これがなにかとネックになりそうではある

 現在のところ日本語による情報がほとんどなく、英語の情報も少ないため、万人にオススメできるものではない。しかし、GP32が可能性を秘めたハードだとは言えるだろう。PCゲームが発達している韓国製のハードだけに今後ブレイクも予想され、ひょっとすると日本国内でも日本語版が発売、なんてことが起こるかもしれない。あの“生首ギャルゲー”「Tomak」のSTG「Tomak the Shooting」がラインナップに並んでいるあたりも日本向き?!



【取材協力】

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