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エイネット、無料のテレビ電話サービス“FreshVoice”を開始

2001年12月03日 20時36分更新

文● 編集部 田口敏之

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エイネット(株)は3日、同社が無償で提供しているインターネットを介した音声通話サービス“FreshVoice(フレッシュボイス)”に、テレビ電話機能を追加した新サービス“FreshVoice Vversion(フレッシュボイス ブイバージョン)”を、20日より提供すると発表した。利用料金は無料。併せて、同サービス専用のコミュニケーションサイト“FreshVoice コミュニティーサイト”を開設する。

“FreshVoice”は、同社が開発したVoIP(Voice over IP)技術を利用した音声通話サービス。同社のウェブサイトからクライアントソフト『FreshVoiceユーザクライアント』をダウンロードし、ユーザー登録を行なうと、ユーザー固定の電話番号が発行される。この電話番号を利用して、1対1の音声通話を行なえる。特徴は、ローカルIPからインターネットに接続しているユーザーでも利用できること。これによって、CATVやADSLで接続しているユーザーや、企業内LANからも通話が可能となっている。同サービスは、11月16日より試験サービスを開始しており、現在約800人の利用者がいるという。

テレビ電話をしながら、相手に地図の画像を“プッシュ”で送信し、“電子チョーク”で説明している様子
テレビ電話をしながら、相手に地図の画像を“プッシュ”で送信し、“電子チョーク”で説明している様子

“FreshVoice”は、音声通話以外にもさまざまなコミュニケーションのための機能を備えている。URLを送信して、通話相手のブラウザーに指定したウェブサイトを表示させる“URL誘導”や、通話中の相手と文字で会話する“チャット”、JPEG、GIF、BMP形式の画像を送信する“プッシュ”、通話相手とホワイトボードを共有し文字や図形を書き込める“電子チョーク”、相手のパソコンを遠隔操作できる“二人羽織”、相手のパソコンのディスプレーが表示している画面をキャプチャーできる“キャプチャー”の6つの機能を利用できる。

“FreshVoice Vversion”は、これらの機能に、テレビ電話の機能を追加したもの。USB接続のデジタルカメラ(PCカメラ)などを利用すれば、リアルタイムに映像を送信・受信できる。映像は、独自にウインドウが開いて表示される。画面サイズは176×144、320×240、352×288、640×480ドットの4種類。画質は、高画質と低画質の2種類から選択できる(画面サイズ、画質の種類については変更の可能性あるという)。なお、テレビ電話と他の機能との併用も可能となっている。

“FreshVoice コミュニティーサイト”“FreshVoice コミュニティーサイト”

また、“FreshVoice Vversion”のリリースに併せて開設する“FreshVoice コミュニティーサイト”は、ユーザー間の相互コミュニケーションと、“FreshVoice Vversion”の普及を目的としたウェブサイト。約60のカテゴリーに分類されたコミュニティーが用意されている。“FreshVoice”の登録ユーザーには、自己紹介用のプロフィールページが割り当てられており、プロフィールの登録時に、ユーザーは自分が属するカテゴリーを選択できる。同サイトでは、カテゴリーを選択して、趣味や話題を共有できるユーザーを検索し、通話を行なえるようになっている。

カテゴリーからユーザーを検索できる
カテゴリーからユーザーを検索できる

ユーザーがほかのユーザーに電話をかけるとき、着信側にはコールしたユーザーのプロフィールが表示されるため、着信側は発信者を確認してから通話を開始することができる。また、かけてきて欲しくない相手は、“拒否”または“永久拒否”などの機能によって、通信を拒否することも可能となっている。

アプリケーションの動作に必要なシステムは、CPUがMMX Pentium-200MHz以上、メモリーが64MB以上、HDDが500MB以上、全2重対応のサウンドカード、OSはWindows 98SE以降、ウェブブラウザーはIE 5.5以降。また、モノラルマイクとモノラルスピーカー、もしくはイヤホンとマイクが一体になったヘッドセットマイクなどの音声入力/出力装置が必要。テレビ電話の利用には、最低56kbpsの回線速度が必要となっている。

エイネット代表取締役社長の西畑好博氏
エイネット代表取締役社長の西畑好博氏

テレビ電話サービスを無償で提供することについて、同社代表取締役社長の西畑好博氏は「ビジネス以外の、一般のユーザーが使う分に関しては無料にしようと考えた。コミュニティーやユーザーが増えれば、インターネットで通話する文化が根付いてくる。この文化が根付いたとき、ビジネスチャンスが生まれてくるのではないかと考えている」と述べた。

同社では、2002年3月までに10万ユーザー、2003年3月までに50万ユーザーの獲得を見込んでいる。また同サービスの普及に伴って、2002年4月より、企業向けにビジネスモデルの展開を図る。ASP、もしくはシステムの一括売り切りなどといった形での販売を行なう予定。具体的な用途としては、eラーニングやウェブコンサルティング、パソコンのサポートセンターや老人介護などのサービスを想定しているという。初年度30万ユーザーの獲得と、10億円の売り上げを見込んでいる。

今後、1対1だけでなく多人数でチャットを行なえる機能や、1対多でeラーニングなどを行なえるような機能も追加してゆく予定。さらに、音声認識や音声による検索サービス、音声による情報提供サービスなどの新サービス事業も進めていくという。

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