サイバーリンクからPowerDVDシリーズの最新版「PowerDVD XP Pro」が登場した。タイトルどおりWindows XP環境へ対応しただけでなく、新たなフィーチャーも追加されている。
TruSurround XTやdtsデコード搭載
DVDプレーヤの新標準になるか!?
Windows XPへの対応、サウンド関連機能の大幅な強化などが行われた「PowerDVD XP Pro」。画面上の「操作パネル」は標準的なインターフェイスで、迷うことなく使い始められる。下は画面をあまり占領しないシンプルな「コントロールパネル」で、BGV的にDVDを再生したいときはこれで十分だ。 |
音声出力の設定画面では、出力する環境(スピーカ)やサウンドの種類を選べるほか、TruSurround XTやドルビーヘッドフォン、ドルビープロロジックIIの設定を細かくカスタマイズ可能だ。 |
さらに前バージョンでは未対応だった、ソフトウェアでの「dts」(Digital Theater Systems)のデコードが可能になった点もPowerDVD XPの大きな目玉だろう。DVD-Videoの音声にはリニアPCMとドルビーデジタルが広く採用されているが、もう1つのサラウンド規格であるdtsも最近は普及しつつある(パッケージにdtsシールを貼ったタイトルをよく見かけるようになった)。dtsのソフトデコードに対応したことによって、アンプなどが対応していない場合でも、dtsサラウンドを楽しめるというわけだ。このほかにもヘッドフォンで疑似サラウンド環境を実現する「ドルビーヘッドフォン」や、2chで収録されている音声を5.1chに割り振る「ドルビープロロジックII」などに対応し、サウンド関連の機能は非常に充実している。
製品名 | PowerDVD XP Pro | PowerDVD XP |
---|---|---|
6ch出力 | ○ | × |
ドルビーヘッドフォン | ○ | ○ |
ドルビーデジタル出力 | ○ | ○ |
ドルビープロロジックII出力 | ○ | × |
A3D/DirectSound 3D出力 | ○ | ○ |
dtsデコード | ○ | △(S/PDIF出力+外部デコーダで再生可能) |
SRS TruSurround XT | ○ | × |
LFE(重低音出力) | ○ | ○ |
スキンを切り替えると、右クリックメニューもそのスキンの雰囲気に合わせて色が変わるなど、なかなか芸が細かい。また、それぞれのスキンごとにシンプルモードのリモコンも用意されている。 |
インターフェイスも良好だ。操作パネルは分かりやすく、基本的なDVD再生であればマニュアルを読まなくても使える。DVD表示用のウィンドウを最大化すると全画面表示になるのだが、このとき1クリックで操作パネルの表示/非表示を切り替えられるのも便利だ。さらにカーソルを画面の最上部まで持っていけば、再生や一時停止といった基本的なボタンのみが並ぶ「ツールバー」が表示される。また前バージョンと同様、受光部をUSB端子に接続するワイヤレスリモコンも利用できる(バンドルパッケージはProではなく後述のノーマル版のみで価格は6800円、リモコン単体も2300円で購入可能)。マウスでの操作が煩わしいなら、こちらを試してみてはいかがだろうか。
なお今回紹介したPowerDVD XP Proのほか、dtsデコーダやTruSurround XT、Dolby Pro LogicIIなど、主にサウンド関連の機能を省いた「PowerDVD XP」(3980円)も用意されている。ただ、2chスピーカ/dts対応環境なしというユーザーであれば、TruSurround XTやdtsデコードを試し、その効果をぜひ実感してほしい。
その他のスキンとスキン選択画面。標準で用意されているスキンの数は少ないが、「http://www.dvdonet.com/」などのサイトでPowerDVD用のスキンをダウンロードできる。 |
価格 | 8500円(パッケージ版)、5980円(アップグレード/乗り換え版) |
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発売元 | サイバーリンク |
対応OS | Windows 98 SE/Me/2000/XP |
CPU | PentiumII-450MHz/Celeron-500MHz以上/Athlon-500MHz以上(Windows 98 SE/Me)、PentiumIII-500MHz/Celeron-550MHz以上/Athlon-550MHz以上(Windows 2000/XP) |
HDD | 40MB |