大きさの割にずっしりとした重量感のある、手堅い作りのベアボーン「GA-655F9」が台湾のG-ALANTICというメーカーから登場した。SiS630チップセット搭載のASUSTeK製FlexATXマザーボード「CUSI-FX」を搭載しており、CUSI-FXのPCIスロット2本のうち1本に、PCIスロットを2つ装備するドータカードを差すNLX風な措置をとっている。これにより合計3本のPCIスロットを確保した拡張性が大きな特徴だ。極端に長いものでなければ、標準的なハイトのPCIカードを2枚差すことが可能である。
内部。写真左下部分に吸気ファンを2つ装備しており、ファンとドータカードに埋もれるようにしてLow Profile専用のPCIスロットも搭載している |
ケース内部を見てみると、PCIカードを差した時のことを考慮して空間が広く割かれている。このためFlexATXベアボーンとしては大きく、かつ重くなってしまっているものの、限られたスペースの中でも拡張性を犠牲にしたくない人にとっては十分に魅力のある製品と言えるだろう。2台分のスペースがあるように見えるにかかわらず、3.5インチHDD用のスペースが1台分しか確保されていない点や、CPUソケットと電源(Enhance製150W)という“2大熱源”が極めて近い場所にあるなど設計上の不満点もなくはないが、このあたりはPCIカードの拡張性を優先したために生まれた結果と言えるかもしれない。なお、CUSI-FXはビデオ機能とネットワークコントローラ、IEEE1394コントローラ、サウンド機能を内蔵もしくはオンボードで搭載しているので、PCIスロットの自由度はかなり高い。
マイク入力使用不可とする代理店のペーパー |
標準でFDDとDelta製24倍速スリムCD-ROMドライブを装備。USB×2、IEEE1394×1、ライン出力×1をケース前面に引き出すことができる(マイク入力コネクタもケース前面に装備しているが、代理店によればこれは使用できないとのこと)。価格は高速電脳で2万9800円となっており、OVERTOPも近日中に入荷予定だとしている。
【取材協力】