ソニーグループの広告会社である(株)インタービジョンは、ストリーミング広告映像配信サービス“PaSaTa”(パサタ)のフィールドテストを開始すると発表、テストに参加する視聴者の募集を本日より開始した。
PaSaTaストリーミング広告映像配信サービス“PaSaTa”。RealPlayerで広告入りの映像コンテンツを視聴できる |
PaSaTaのロゴ |
“PaSaTa”は、ソニーのインターネット研究所が開発した技術やビジネスモデルを採用したストリーミング広告映像配信サービス。インターネット上でストリーミング配信される映像コンテンツに、広告映像を挿入するもので、インタービジョンがサービス運営を行なう。
視聴者すべてに同じ広告を流すのではなく、視聴者が登録した情報と、広告主のターゲット情報をマッチングし、視聴者の嗜好にあった広告を選択して挿入できるのが特徴。例えば、同じ映像コンテンツを視聴していても、20代男性視聴者には自動車の広告映像を、20代女性には化粧品の広告映像を同じタイミングで挿入/配信できる。
配信方法は、コンテンツ配信事業者が映像コンテンツを配信し、PaSaTa側は広告映像だけを映像コンテンツに合わせて動的に送信することで、視聴者はTVCMのように、映像コンテンツの途中で広告映像を視聴できる。広告の挿入位置や長さはコンテンツホルダーが指定でき、PaSaTaがその指定ポイントに広告映像を配信する仕組みとなっている。
視聴はRealPlayerでのみ可能で、広告が入ることにより有料コンテンツが無料または低料金で視聴できるようになる。なお、視聴時の広告映像はスキップや早送りができない。
PaSaTaを利用した映像コンテンツを視聴したいユーザーは、PaSaTa専用サイトで自分の属性(性別や年齢、居住地域、職業など)や趣味、嗜好情報を登録する。登録後にPaSaTa契約の映像コンテンツを選択すると、広告入りのコンテンツを視聴できるようになる。
PaSaTa専用ウェブサイトのトップページ画面 |
フィールドテストは8月1日から9月末まで2ヵ月間行なわれる。フィールドテストに参加できるのは、コンテンツディストリビューションサービスプロバイダーのエー・アイ・アイ(株)と提携しているCATVのインターネット接続サービス利用者。映像コンテンツは、テスト期間中いつでも視聴できる常設コンテンツのほか、ニュースやゲームなど内容が更新されるコンテンツなど計20本が用意される。
AII視聴可能CATVは、東急ケーブルテレビジョン、ケーブルテレビジョン東京、北ケーブルネット、ケーブルネット埼玉、小田急情報サービス、東上ケーブルテレビ、スターキャット・ケーブルネットワーク、三河湾ネットワーク、ひまわりネットワーク、おりべネットワーク、近鉄ケーブルネットワーク、阪神シティケーブル。
インタービジョンは、テスト期間中およびテスト終了後もサービス内容の改良を続け、年末には正式運用を開始するとしている。
なお、8月1日現在の実験参加企業は以下の通り。
・実験参加広告主(五十音順)
- (株)アートネイチャー
- アサヒ飲料(株)
- キリンビール(株)
- キリンビバレッジ(株)
- サントリー(株)
- (株)資生堂
- 積水ハウス(株)
- (株)ソーテック
- (株)大和証券グループ本社
- (株)ツーカーセルラー東京
- 日清食品(株)
- 野村證券(株)
- ビザ・インターナショナル
- ユニ・チャーム(株)
- (株)ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
・実験参加コンテンツホルダー(五十音順)
- 朝日ニュースター((株)衛星チャンネル)
- インプレスTV((株)インプレスコミュニケーションズ)
- コンピュータ・チャンネル(コンピュータ・チャンネル(株))
- (株)コンプハウス
- Jドキュメント750(凸版印刷(株))
- 食チャンネル((株)IMAGICA)
- SPORTS-i ESPN((株)スポーツ・アイ ネットワーク)
- (株)大和証券グループ本社
- 旅チャンネル((株)ジャパン イメージ コミュニケーションズ)
- トラベラーズTV((株)シーアンドイー)
- 日経CNBC((株)日経CNBC)
- (株)ニューズベース
- 野村證券(株)
- LaLa TV((株)ララ・メディア)