(株)大塚商会、マイクロソフト(株)、(株)アイ・オー・データ機器の3社は14日、“リユースPC寄贈・支援プログラム”を15日に共同でスタートすると発表した。
左から、(株)アイ・オー・データ機器代表取締役社長の細野昭雄氏、(株)大塚商会取締役副社長の大塚裕司氏、マイクロソフト(株)取締役の東貴彦氏、イーパーツ代表の会田和弘氏、イーパーツ理事で東京電機大学教授の佐々木良一氏 |
同プログラムは、中古パソコンを再生し、非営利団体“イーパーツ”を通じて全国の非営利団体に無償提供するもの。イーパーツは、同プログラム実施のために発足した非営利団体で、今秋に特定非営利活動法人格を取得する予定。上記3社は販売店/メーカーとしての社会的責任と中古パソコンの有効活用という視点で、イーパーツを全面支援するという。
3社それぞれの役割は、大塚商会が社内で不要となった中古パソコン(プログラム開始当初はノートPC200台)を提供、さらに業界団体等に対し、プログラムへの参加呼びかけを行なう。マイクロソフトは最新OS(Windows Me)とMicrosoft Office 2000 Professionalを提供、アイ・オー・データ機器はメモリーなどの各種デバイスを提供する。
大塚商会が提供した中古パソコンは、データ消去された後、必要なOSやソフトをインストール、各種デバイスを組み込みリフレッシュされる。これらの中古パソコンの整備は(株)アルファテクノが担当する。整備されたパソコンは、上記3社およびイーパーツが規定したガイドラインを満たす各種ボランティア団体などに寄贈される。
イーパーツは、各地域のボランティア団体を対象にウェブサイト上で毎月1~7日に中古パソコン寄贈先を募集、申し込み団体の中から中立の立場で寄贈先を審査/判定し、中古パソコンの提供を行なう。イーパーツの当面の運営資金は上記3社が負担する。
本日都内ホテルで行なわれた発表会には、上記3社およびイーパーツの代表が出席した。各代表者のコメントは以下の通り。
(株)大塚商会取締役副社長の大塚裕司氏「PCリユースは、リサイクルとは異なり、パソコンを資材として利用するのではなく、再利用してもらう場所を見つけることが主旨。イーパーツは非営利団体で、中立的な立場であり、安定した中古PCの供給が可能。今回のプログラムの窓口となる」
マイクロソフト(株)取締役の東貴彦氏「従来より行なっている社会貢献活動“Microsoft giving”の一環としてプログラムに参加する。デジタルデバイドの解消が少しでも解消すればという素朴な気持ちでやっている」
(株)アイ・オー・データ機器代表取締役社長の細野昭雄氏「これまでは特定ユーザーが使っているものを延命するというリユースをしてきた。今回は別のユーザーに新たに活用してもらうリユース。プログラム開始当初は困難もあるだろうが全力で協力する」
イーパーツ代表の会田和弘氏「現在廃棄PCが問題になっている。廃棄PCといっても使えない物ではない。それを活用するのがプログラムの目的。企業自体が的確な中古PCの寄贈先をみつけるのは難しい。一方NPO側ではパソコンが欲しいがどこに頼んだらいいかわからない。そこでイーパーツが企業とNPOのパイプ役となる」