情報処理振興事業協会(IPA)は8日、2月のコンピューターウイルスに関する届出状況を発表した。これによると、2月のウイルスの発見届出は1567件で、その内の92パーセントは電子メールを経由した感染であり、電子メールの添付ファイルには十分に注意を払う必要があるという。また、ウイルスの種類によっては、感染と同時にウイルス添付の電子メールを大量に送信するものがあり、他のユーザーに対して加害者にならないためにも、ウイルス対策ソフトのアップデート管理が必要としている。
2月に届出件数の多かったウイルスには、ランダムな8文字と“.EXE”をファイル名とする“W32/Hybris”(575件)、ファイル名が日替わりで31種類ある“W32/MTX”(405件)、スクリプト型でウイルス添付のメールをばら撒く“VBS/SST”(89件)など。特に、VBS/SSTは、2月に同協会へ初めて届出があったウイルスで、ウイルスが実行されると“AnnaKournikova.jpg.vbs”という名前のスクリプトファイルを添付した電子メールを、アドレス帳に登録された全アドレスに送信するという。また、Internet Explorerのセキュリティーホールを悪用したウイルス“VBS/BleBla”についても、2月に初めて届出(3件)があった。これは、VBS/SSTと同様に電子メールを経由して感染するもので、受信したメールをOutlook Express/Outlookでプレビュー/確認すると、ウイルスの働きにより、アプリケーションファイル(EXEファイル)が実行できるなくなるもの。